++ 小沢氏の裁判 2 一段目で失敗、二段目ロケット(検審)に火をつけた検察による謀略事件 ++




2012.2.17 2012.1.10初版

小沢氏の裁判 2 一段目で失敗、二段目ロケット(検審)に火をつけた検察による謀略事件

NHKが伝えるとどうなるか・・・

   
もくじ
   ■ 小沢氏“天下国家に全力集中” (動画あり)
   ■ 小沢氏 4億円は“相続など” (動画あり)
   ■ 小沢氏“政治以外は秘書に” (動画あり)
   ■ 小沢氏裁判 資金出所などが焦点に
   ■ 小沢元代表裁判 被告人質問へ (動画あり)
   ■ 小沢氏裁判(1)秘書との関係は
   ■ 小沢氏裁判(2)土地取引について
   ■ 小沢氏裁判(3)4億円出どころは
   ■ 小沢氏裁判(4)銀行融資について
   ■ 小沢氏裁判(5)虚偽記載の指示は
   ■ 小沢氏裁判(6)捜査の影響は

   ■ 小沢氏裁判(7)協議や報告はない
   ■ 小沢氏裁判(8)規正法への認識は
   ■ 小沢氏裁判(9)不動産について
   ■ 小沢氏裁判(10)土地購入の経緯
   ■ 小沢氏裁判(11)“秘書の裁量”
   ■ 政治資金報告の姿勢など質問  (動画あり)
   ■ 小沢氏裁判(12)現金受け渡しは
   ■ 小沢氏裁判(13)銀行取り引きは
   ■ 小沢氏裁判(14)金の取り扱い
   ■ 小沢氏裁判(15)秘書は“家族”
   ■ 小沢氏裁判(16)4億円の金利は
   ■ 小沢氏裁判(17)供述の“変遷”
   ■ 小沢氏裁判(18)情報公開の姿勢
   ■ 小沢氏裁判(19)収支報告見ない
   ■ 小沢氏裁判(20)個人口座は
   ■ 小沢氏裁判(21)4億円の返還
   ■ 小沢氏裁判(22)法律を巡って
   ■ 小沢氏裁判(23)土地について
   ■ 小沢氏裁判(24)調書の内容
   ■ 小沢氏裁判(25)裁判官の質問
   ■ 小沢氏裁判(26)手形のサインは
   ■ 小沢氏裁判(27) 融資の認識は
   ■ 小沢氏裁判(28)“私の責任”
   ■ 小沢氏裁判(29)何ら不正ない



その記録 2
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120110/k10015162931000.html
小沢氏裁判(7)協議や報告はない

1月10日 15時47分
午後からは、検察官役の指定弁護士が小沢元代表への質問を行っています。法廷での主なやり取りの概要は次のとおりです。
[指定弁護士]平成16年分と17年分の収支報告書に関してお尋ねします。平成16年分と17年分の収支報告書の作成につき、協議をしたり、報告を受けたりしたことはありますか?
[小沢元代表]ありません。
[指定弁護士]それは、報告を受けた事実が絶対にないという意味か、それとも報告を受けたかもしれないが、その記憶がないということですか?
[小沢元代表]ありません。
[指定弁護士]収支報告書を作成するための会計処理について、平成16年と17年分について協議をしたり、報告を受けたことは?
[小沢元代表]ありません。
[指定弁護士]それも絶対にないということか、記憶がないのか?
[小沢元代表]ありません。
[指定弁護士]平成16年分、17年分以外について聞きますが、作成にあたって協議や報告は?
[小沢元代表]ありません。
[指定弁護士]それも絶対にないのですか?
[小沢元代表]はい。
[指定弁護士]平成16年、17年分の収支報告書について、裁判が始まったあとの現在、内容を見ていないですか?
[小沢元代表]見ておりません。
[指定弁護士]裁判が始まってからも?
[小沢元代表]はい。担当がきちんとしていると思いますので。
[指定弁護士]記者会見で、収支報告書は「間違いがあっても、訂正をすれば足りる」ということを話されているが、その訂正の要否を判断するために、見たこともないのですか?
[小沢元代表]ありません。
[指定弁護士]平成16年10月の深沢の土地の契約の締結について、当時、報告を受けていないですか?
[小沢元代表]受けていないと思います。
[指定弁護士]広い範囲で、もう少し時間がたってからでも受けていないですか?
[小沢元代表]個別のことについては報告は受けていません。
[指定弁護士]移転登記が平成17年1月7日になっていますが、1月7日に登記をすることについて、事前・事後に報告を受けていないですか?
[小沢元代表]担当者の裁量の範囲内のことなので、報告を受けていません。
[指定弁護士]10月29日に代金の決済をして、4億円の支払いをしたことについて、報告を受けていないですか?
[小沢元代表]ないと思います。
[指定弁護士]それも絶対にないという意味か?
[小沢元代表]たぶんそうだと思います。
[指定弁護士]本登記が未了のままで仮登記をしたということについては報告を受けていないですか?
[小沢元代表]はい。
[指定弁護士]絶対に受けていないと断言できますか?
[小沢元代表]そう思います。
[指定弁護士]定期預金を担保に銀行から借り入れた4億円で決済をするというスキームについて、存じていましたか?
[小沢元代表]知りません。
[指定弁護士]それも忘れたのではなく、当時からそうだったと断言できますか?
[小沢元代表]サインを求められたときに、現金を担保に融資を受けるのかなと思いましたが。
[指定弁護士]石川議員から説明はありましたか?
[小沢元代表]ありません。
[指定弁護士]10月29日の陸山会への送金はあなたの指示ですか?
[小沢元代表]私は全く知りません。
[指定弁護士]当時そのことを知っていましたか?
[小沢元代表]知りません。
[指定弁護士]渡した4億円を収支報告書に記載するかどうか、石川議員から報告を受けましたか?
[小沢元代表]全くありません。
[指定弁護士]記載するかどうか、収支報告書の提出前に知っていましたか?
[小沢元代表]知りません。
[指定弁護士]それも忘れたのではなく知らなかったのですか?
[小沢元代表]知りません。
[指定弁護士]土地取得の事実を平成17年分の収支報告書に記載することを知っていましたか?
[小沢元代表]存じておりません。
[指定弁護士]報告を受けていないですか?
[小沢元代表]はい。
[指定弁護士]それも報告を受けていないと断言できますか?
[小沢元代表]はい。
[指定弁護士]平成16年分の資産報告書についてお尋ねします。提出前に内容を確認したことはありましたか?
[小沢元代表]一番最初のころは、私自身の資産ですから話をしていましたが、それ以後はしていません。
[指定弁護士]一番最初というのはいつのことか?
[小沢元代表]存じていません。
[指定弁護士]すみません、聞き方が悪かった、裁判に証拠として提出されている平成16年分の資産報告書についてはどうでしょうか。内容を確認したというのは平成16年分よりも以前の話ですか?
[小沢元代表]はい。前のことだと思います。
[指定弁護士]平成16年分の資産報告書は見ていませんか?
[小沢元代表]はい。
[指定弁護士]裁判が始まった現在は見ていますか?
[小沢元代表]見ていません。資産が同じなら、そのとおりでいいので。
[指定弁護士]この裁判が始まってから、改めて内容を確認したということは?
[小沢元代表]すみません、資産報告書というのはどれのことですか?国会へのもののことですか?
[指定弁護士]そうです。国会に提出するものです。
[小沢元代表]それは見ておりません。



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120110/k10015163871000.html
小沢氏裁判(8)規正法への認識は

1月10日 16時13分
検察官役の指定弁護士は、政治資金規正法に対する認識などについて質問しました。法廷での主なやり取りの概要は次のとおりです。
[指定弁護士]陸山会についてお尋ねします。これは、平成17年10月に陸山会に転貸しされている2億円を返済し、2億円を借り換えするために、陸山会が銀行に提出したものと思われますが、これは当時の陸山会の規約に間違いありませんか?
[小沢元代表]分かりません。
[指定弁護士]平成17年当時の陸山会の代表者はあなたではありませんか?
[小沢元代表]申し訳ない。分かりません。
[指定弁護士]規約では会計責任者と理事を置くことが定められていますが、平成17年当時の理事が誰かは分かりますか?
[小沢元代表]分かりません。
[指定弁護士]石川さん、池田さんの名前が書かれていますが?
[小沢元代表]知ってはいるが、分かりません。
[指定弁護士]規約では、会計責任者は代表の指示を受け収支報告書を作成するとなっていますが?
[小沢元代表]結果としてそうなっていなかったということです。
[指定弁護士]そういうことではなくて、規約の規定どおり行われていなかったということですか?
[小沢元代表]結果として、指示はしていませんでした。
[指定弁護士]代表者は会計責任者を監督するというのは、規約だけじゃなくて、政治資金規正法の建て前でもないのですか?
[小沢元代表]はい。監督する立場にあることは分かっていました。
[指定弁護士]具体的にはどう監督するのですか?
[小沢元代表]陸山会の経理担当者は、要するに1年間の収支と支出を1年間きちんと記録して、収支報告書を提出するだけの単純作業なので、私はそれを担当者にすべて任せてよい内容だと思います。
[指定弁護士]平成17年だと、誰が経理の実務の担当者ですか?石川さんか池田さんか?
[小沢元代表]石川か池田か分かりません。
[指定弁護士]あなたは、会計責任者の大久保さんが収支報告書作成に全く関与しなくてもよいとしていたのですか?
[小沢元代表]実務を担当するものが法律に沿ってきちんと経理していればよいと思っていました。最終的には代表に責任があり、形式的には会計責任者にも責任はあるが、ふつうに読み書きと計算ができれば十分にできる。実務担当者がきちんとしていると思っていました。
[指定弁護士]私が聞きたいのは、大久保さんが全く関与していないのを、あなたがよしとしていたのかどうかということですが?
[小沢元代表]法改正で、代表が政治家本人となりました。会計責任者はその下の立場に当たるので、秘書の中でも年長者のものをあてていました。実務をやることは期待していませんでした。
[指定弁護士]期待していないというのと、実務を一切やらなくてもよいというのは、ずいぶん違うと思いますが?
[小沢元代表]同じことじゃないですか。それはことばのあやだと思います。
[指定弁護士]あなたは大久保さんに対し、指導や監督は?
[小沢元代表]具体的にしていません。
[指定弁護士]あなたや、あなたの事務所の(収支報告書への)関わり方は、政治資金規正法上ふさわしいと、今でも思っているのですか?
[小沢元代表]ふさわしいかどうか分かりませんが、担当者に任せて十分正確にできる内容でした。お前はいいと思っていたのかどうかと聞かれると、格別いいとはいえませんが、事務的なことであって。収支報告書が大事でないとは言っていませんが、事務的なことは秘書に任せても十分なことで、私は直接関心を持つものではなく、私にはもっともっと関心を持つことがあったということです。



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120110/k10015164161000.html
小沢氏裁判(9)不動産について

1月10日 16時41分
検察官役の指定弁護士は、過去の不動産取引などについて小沢元代表に質問しました。法廷での主なやり取りの概要は次のとおりです。
[指定弁護士]平成16年の土地購入以前に陸山会が所有していた不動産について尋ねます。不動産の一覧表を示します。私が調べた、陸山会が所有していた不動産のリストなのですが、ここに載っていないものがあるとか、陸山会のものではないということはありますか?
[小沢元代表]うーん、ちょっと待ってください。これは陸山会の所有のものだと思います。現在は違うものもありますが。
[指定弁護士]不動産の購入にあたっては、小沢さんが了解をするのですか?
[小沢元代表]そうですね。
[指定弁護士]購入するかどうか決める前に下見をしたものはありますか?
[小沢元代表]ありません。
[指定弁護士]全部秘書が決めたのですか?
[小沢元代表]はい。
[指定弁護士]登記簿の名義は小沢さん個人になっていると思いますが、個人資産と陸山会の資産のしゅん別のために確認書を作ったというのは間違いないですか?
[小沢元代表]はい。
[指定弁護士]深沢8丁目の土地の購入にあたっての確認書です。同趣旨のものは他の物件でも作っているのですか?
[小沢元代表]はい。
[指定弁護士]実際に作るのは、個別に命じてサインをしているのですか?
[小沢元代表]違います。
[指定弁護士]秘書が契約過程で自動的に作るのですか?
[小沢元代表]まず契約書は政治団体できちんと作るように。これは、念のため、確認書を作って疑念を抱かれないように、当初の段階に言っていたと思います。
[指定弁護士]最初に指示したのはいつですか?
[小沢元代表]分かりません。最初のころというのは、一覧表の最初のころですか?
[指定弁護士]はい。購入にあたり、個人資産を一時的にでも用立てたことはありますか
[小沢元代表]ありません。
[指定弁護士]4つの物件は、不動産担保融資で分割返済しています。この取引に記憶はありますか?
[小沢元代表]記憶にありません。
[指定弁護士]これらの物件は不動産担保ローンで買っているが、預金担保融資のほうが金利が安いのに、なぜこのような取引にしたのですか?
[小沢元代表]私に聞かれても分かりません。担当者が銀行と相談して決めたことではないでしょうか。
[指定弁護士]担当者から資金を用立ててほしいという依頼はなかったですか?
[小沢元代表]ないと思います。
[指定弁護士]政治団体名義では資金を貸してくれず、しかたなくて個人名義で借りたんですよね?
[小沢元代表]その物件について記憶はないが、過去にも私が債務者のような形になって借りたという記憶はあります。
[指定弁護士]契約を秘書から提案するのは考えられないのですが?
[小沢元代表]それは銀行との相談では。
[指定弁護士]あなた自身がこうしたスキームに積極的なので、こういう取引になったのでは?
[小沢元代表]そうではない。私に限らず政治家は金融機関からの信用がないので、そのような取引になったのでは。



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120110/k10015172451000.html
小沢氏裁判(10)土地購入の経緯

1月10日 20時39分
検察官役の指定弁護士は、土地購入の経緯などについて小沢元代表に質問しました。法廷での主なやり取りの概要は次のとおりです。
[指定弁護士]大久保さん、そのほかの人に、土地を探すようにという指示はしたのですか?
[小沢元代表]直接の指示はしていないと思います。ただ、秘書や書生、その家族が増えるので、それぞれが必要性を感じていたと思います。
[指定弁護士]あなたが指示したのではなく、大久保さんから土地の購入の話を持ちかけられたということですか?
[小沢元代表]そのように区切って質問されるとあれですが、必要だという意識は共通で持っていました。
[指定弁護士]探していたというのは、大久保さんが?
[小沢元代表]個別の指示はしていません。共通の意識は持っていただろうと答えただけです。
[指定弁護士]大久保さんが1人で話をしてきたのですか?
[小沢元代表]大久保(元秘書)1人か、石川(議員)も一緒だったのか、記憶にありません。
[指定弁護士]秘書の方から多額の土地を購入する話をするというのが、一般の感覚では信じられないのですが、予算は伝えてあったのですか?
[小沢元代表]伝えておりません。
[指定弁護士]物件を見たことはありましたか?
[小沢元代表]話を聞いてから、散歩の途中で見たことはありました。
[指定弁護士]土地を見て、進めるようにと指示したのですか?
[小沢元代表]「指示」と、指定弁護士はそういうことばを使いますが、いい土地があって、それでよかろうという会話はあったと思います。
[指定弁護士]土地購入の相談をされたという場面と、お金が足りないと言ってくる場面と、2つの場面がありますが、これは別々の場面ですか?
[小沢元代表]別々だと思います。
[指定弁護士]大久保さんと石川さんが来て、お金が足りないと言ったのですか?
[小沢元代表]ということだったと思います。
[指定弁護士]金の相談のことですが、できるだけ具体的に、どのような相談だったのでしょうか?
[小沢元代表]相談というより、現実に、かき集めれば何とか購入できるけれども、土地代金に使っちゃうと、政治団体の運営に支障を来すという趣旨の話だったと思います。
[指定弁護士]だからどうしたいという話はありませんでしたか?足りないから土地購入を断念するとか、借りたいとかそういう話はなかったのですか?
[小沢元代表]具体的には記憶にありませんが、そういう話があったので、私としては、たまたま持っている手持ちの金を活用したらよかろうとなったと思います。
[指定弁護士]石川さんが公判で証言したとき、小沢さんに石川さんから「貸してくれますか」と言ったという証言があるのですが、記憶にありませんか?
[小沢元代表]記憶はありませんが、そういう会話があったかもしれないし、なかったかもしれないし、覚えてません。
[指定弁護士]貸してくれませんかということばが出たとおっしゃっていましたが、そんなやり取りは記憶にありませんか?
[小沢元代表]そうだったかもしれませんが、記憶にありません。
[指定弁護士]いずれにしても、用立てると表明されているのでは?
[小沢元代表]だったと思います。
[指定弁護士]用立てると表明したのはいつごろか、時期は必要では?
[小沢元代表]いいえ、そんなことないと思います。要するに、取り引きに必要ない。
[指定弁護士]「いつでも用立てる」とは言っていませんか?
[小沢元代表]言ってないと思います。
[指定弁護士]契約をする事務担当者は、手付け金や残額を支払う必要がある。いつごろまでにお金が得られるかが分からないと、契約を詰めにくいのでは?
[小沢元代表]そんなことはないと思います。私が手持ちの金を用立てると言ったのだから、彼らもそのように理解したと思います。
[指定弁護士]今の、「手持ちの金」と言ったんですか?
[小沢元代表]と思いました。
[指定弁護士]お金を渡したのは、10月11日ごろ?
[小沢元代表]年月日は分かりません。
[指定弁護士]石川議員の証言や銀行の入金記録を見ると、12日ごろまでには石川議員に現金が渡っている。これを否定する記憶というのはないわけですね。
[小沢元代表]はい。
[指定弁護士]私の最初の質問に、「売買契約が結ばれていたとは聞いていない」と話していたが、10月11日ころ、石川議員にお金を渡すときに、契約を結んだという話はなかったのか?
[小沢元代表]個別の具体的な話は一切なかったと思います。
[指定弁護士]契約の金を受け取るときに、決済がいつか尋ねなくて、石川議員の報告が全くない?私の感覚ではおかしいが。
[小沢元代表]そうではない。用立てると言って、渡すんだということで、私の行為は完結しているのだから、石川(議員)も同じような理解だったと思います。
[指定弁護士]契約を担当する人が、いわばオーナーに対して、どう進んでいるか隠す理由はないですよね?
[小沢元代表]隠す理由はない。
[指定弁護士]契約結んで、農転許可手続きを進めている、代金をいつ、代金に充てるかどうかは別として、取り引きに使う金をあなたから受け取る際、なぜ黙っているのか、おかしい。
[弁護士]異議あり。重複している。
[指定弁護士]重要な所だから。
[裁判長]異議を棄却します。



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120110/k10015172461000.html
小沢氏裁判(11)“秘書の裁量”

1月10日 20時39分
検察官役の指定弁護士は、土地購入の経緯などについて小沢元代表に質問しました。法廷での主なやり取りの概要は次のとおりです。
[指定弁護士]10月5日に契約書を結んだのは明らか、農地転用の届け出している。12日ごろに、あなたの所に現金を取りにいっているのも明らかだと思う。12日に取りに行ったときに、事務担当者から報告はなかったですよね?
[小沢元代表]隠す必要はありませんが、報告しなきゃいけない必要もありません。政治家と秘書は本当の信頼関係で結ばれなければ成り立たない訳です。報告を受ける物理的ひま、精神的ひまもない。それ以上、関心を持ってやるべき大きな仕事がある。任せたことは自分でやれ、自分の判断でというスタイルでしたから、報告する必要がないと思っていたのではないでしょうか。
[指定弁護士]4億円を深沢の土地購入資金とは分かっていた?
[小沢元代表]はい、分かっていました。
[指定弁護士]それを担保に金を借りるのは、あなたに何らかの認識は?
[小沢元代表]ありません。どういう手続きを取るかは彼の裁量の範囲、事務的な手続きです。
[指定弁護士]石川議員の裁量で決められる?
[小沢元代表]預けた以上、具体的にどうするかは石川(議員)の裁量の範囲です。
[指定弁護士]秘書は、あなたが多額の資金があることが公になることを避けたいと思っていた?
[小沢元代表]とやかく言われることではないと考えていたと思いますが、ただ、メディアに余計な詮索をされることがないほうがよいというのは、秘書としては自然に考えて行動していることではないでしょうか。
[指定弁護士]あなた自身は公になることをいとう気持ちはあったのですか?
[小沢元代表]自分の懐具合を話す意志も、必要もないが、きちんと土地を購入するために、手持ちの現金を用立てしたもので、何らとやかく言われることはない。どっちみち公になる可能性が高く、そうなってもそれを意図的に避けようという気持ちはありませんでした。
[指定弁護士]きょう最後の質問です。石川さんがこの法廷で、巨額の資金を持っていることが公になることを恐れて、多数の口座に入れたと証言しているが、なぜそうしたのか、あなたがこれについて思い当たることは?
[小沢元代表]ですから、秘書の心構えとして、少しでも議員にマイナスにならないようにというのは、この問題だけではなく、あらゆる問題において、そうなのではないかと思います。
[裁判長]きょうはここで終わります。



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120110/k10015161881000.html
政治資金報告の姿勢など質問

1月10日 15時14分  (動画あり)
政治資金を巡る事件で強制的に起訴された、民主党の小沢元代表本人への被告人質問が、東京地方裁判所で行われています。午後からは、検察官役の指定弁護士が、政治資金の報告の在り方に対する小沢元代表の姿勢などについて質問しています。
10日の裁判では、民主党の元代表の小沢一郎被告への質問が初めて行われ、午後からは検察官役を務める指定弁護士が質問しています。指定弁護士が、石川知裕衆議院議員ら、秘書から、収支報告書の作成について報告を受けていなかったかどうかや、土地の登記をよくとしにずらしたと報告があったかについて、繰り返し質問すると、小沢元代表は「ありません」「知りません」などと、時折不愉快そうな様子で答え、否定しました。また、指定弁護士が「収支報告書の作成について、あなたの関わり方は、政治資金規正法上、ふさわしいものだったのか」と追及すると、小沢元代表は「ふさわしいかどうかは分からないし、格別それでいいとは言えないが、秘書たちに任せて十分であり、私にはほかにもっと関心を持つことがあった」と反論しました。午前中の弁護団からの質問に対し、小沢元代表は、資金管理団体が土地を購入する際に提供した4億円の出どころについて、「多くは両親からの不動産と現金の相続によって取得したものだ。印税や議員報酬も得ていたので、それなりの現金を持っていた」と説明しました。また、収支報告書について、「秘書から一度も説明を受けたことはなく、指示したこともない。何ら不正なことはしていない」と述べ、全面的に無罪を主張しました。法廷では指定弁護士の質問が続き、4億円の出どころについて、小沢元代表のこれまでの説明が二転三転していることや、重要な事柄については小沢元代表が秘書たちに指示していたはずだと追及するものとみられます。



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120111/t10015184341000.html
小沢氏裁判(12)現金受け渡しは
1月11日 13時27分 小沢元代表への被告人質問の2日目。検察官役の指定弁護士は土地を購入する際に用意した4億円について、小沢元代表に質問しました。法廷での主なやりとりの概要は次のとおりです。
(指定弁護士)10月に石川さんに渡した4億円は、元赤坂タワーズで渡したということでいいですか。
(小沢元代表)そうだったと思います。
(指定弁護士)石川さんは『1億円ずつビニールコーティングされた状態で、4つの紙袋に分けられていた』と話しているが、それでいいですか?
(小沢元代表)私の記憶で、そう残っているわけではありません。1億円のパックもあったかもしれないが、バラのものと1つにまとめたものもあったかとも思い、正確には覚えていません。
(指定弁護士)全部がビニールの1億ずつとは断定できないわけですか?
(小沢元代表)記憶がはっきりしていないので、それを違うとも断定できません。
(指定弁護士)中には1億のパックもありましたか?
(小沢元代表)あったと思います。
(指定弁護士)包んだのは、あなたや関係者ですか?
(小沢元代表)いやそうではありません。
(指定弁護士)銀行から下ろしたときの状態?
(小沢元代表)だったと思います。
(指定弁護士)銀行から下ろしたままのものがあったということですか?
(小沢元代表)はい。
(指定弁護士)どの銀行ですか?
(小沢元代表)事情聴取を受けるに当たり、自分の手元に親から引き継いだ以外の現金も持っていました。しかし、手元にあったというのは客観的に明らかにできないので、金融機関に残っていないかと資料の問い合わせを要請しました。もう10年も、それ以上も前のことで、資料はないとのことだったが、なんとかしてくれと資料は出してもらいましたが、すべてを銀行側自体がよく分からないというところだったが、その中で確認できたのが、私が文京区の自宅を売って、世田谷に新しい土地を購入したこと。そのときはバブルの始まりのときで、思った以上に高い値段で旧来の自宅の売却ができました。その差額もかなりの額でありました。その出入りを示す資料を銀行から得られませんでした。そこで最小限の銀行からおろしたお金が2億円の出金の記録がありました。もう1つの銀行で、私が心臓でもって倒れて入院したあとと思いますが、万が一のことを当時、考えたと思いますが、銀行に預けていた分に手持ちの金を加えて預金しました。その預金は、確か金融危機のあたりでしょうか、そういったこともあり、その他、個人的事情もあり、解約しました。金額は3億円。その後、6000から7000万円も解約しました。この2つの記録が、せいいっぱい、銀行に要請して確認できたもので、合わせて5億6000万円から7000万円になります。
(指定弁護士)私はどこの銀行から下ろしたものかと聞いたのだが、そういった質問は検察官からも聞かれましたか?
(小沢元代表)それは検察官は、すべてを知っていましたので。
(指定弁護士)あなたに尋ねましたか?
(小沢元代表)質問の前後は覚えていません。私が言ったかもしれません。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120111/k10015184921000.html
小沢氏裁判(13)銀行取り引きは
1月11日 13時27分
検察官役の指定弁護士は、小沢元代表が土地を購入する際に提供した4億円の出どころなどについて質問しました。法廷での主なやりとりの概要は次のとおりです。
(指定弁護士)4億円の原資について、1月23日付けの供述調書に『昭和60年に湯島の自宅を売却して、深沢の自宅の土地を購入し、建物を建てた際、残ったおよそ2億円を積み立てていた銀行の私の口座から、平成元年11月21日に引き出した現金2億円、信託銀行の家族名義の口座から平成9年12月15日に現金で引き出した合計3億円、同じ口座から平成14年4月3日に現金で引き出した6000万円の合計5億6000万円のうち、平成16年10月に元赤坂タワーズの事務所の金庫に残っていた4億数千万円のうちの4億円です』とありますが?
(小沢元代表)ご存じと思いますが、検察の事情聴取では、私が資料を持って話しているわけではありません。何月何日にどこの銀行で、というのは答えていません。それは検察の調査でそうなったのだろうし、私としては日付までは覚えていないので、調書はそういう記載になったのだと思います。
(指定弁護士)今、話したことは調書と同じ趣旨ですか?
(小沢元代表)はい、そうです。
(指定弁護士)信託銀行の3億円については、その日のうちに小沢和子さん名義の口座に2億9800万円が入金されていることが分かって、後に供述を変えたんですか?
(小沢元代表)変えていません。和子名義の口座に入金があったことについては具体的には分かってなかったと思います。
(指定弁護士)その後、検察が資金の流れを追っていったら、和子への入金が分かって、その後、あなたが供述を変えたことはありますか?
(小沢元代表)和子に振り込まれた金が安田の3億円そのものであるかどうかは私は分かりません。
(指定弁護士)これは一問一答の調書ですが、あなたは『信託銀行から出金した3億円について、銀行の和子さん名義の口座に2億9800万円の振込があることが確認できましたので、その振込は信託銀行から出金した3億円の中から振り込んだものだと思います。3億円の出金は私が指示をして和子が入れたのかもしれません』と供述しています。また、別の調書では『私としては4億円が自己資金に由来するものであることは間違いないと言える』と供述しています。こういうやりとりが検察官との間でなされたことはありましたか?
(小沢元代表)そうかもしれないが、正確な記憶はありません。信託銀行の金そのものという認識はありませんでした。
(指定弁護士)4億円の出どころについて、あなたは調査はしましたか?
(小沢元代表)銀行に再三、金の出入りの明細や資料を教えてくれと言いましたが、銀行もないのか分かりませんが、そういう古いものはないということでした。
(指定弁護士)信託銀行から出金した3億円が、石川さんに渡した4億円に含まれるという見解ですか?
(小沢元代表)手持ちの金もあったが、客観的資料でお示しできるものではないので、金融機関に尋ねたわけです。しかし、結果として詳細な資料はありませんでした。私としては信託銀行からおろした金も金に色はついていませんので、トータルの原資になったと思います。
(指定弁護士)あなたはこれまで金融機関から億単位の引き出しをしたことは、ままあったのでしょうか?
(小沢元代表)はっきりしたのは自宅の転居の際の売買代金です。しかし、売買代金を出した記録は銀行からもらえませんでした。湯島の自宅を売って、世田谷の自宅を購入した際の差額はかなりあったと思いますが、銀行から出てきたのは2億円。そのほかもあったと思いますが、説明できる資料はありません。
(指定弁護士)じゃあ、こういう聴き方をしましょうか。4億円の現金は元赤坂タワーズにいつごろからあったんでしょうか?
(小沢元代表)年月日までは分かりません。しかし、現金を手元に置くのはずっと以前からそうしていました。4、5億円の現金が元赤坂にいつからあったかは分かりませんが、かなり前からあったと思います。
(指定弁護士)感覚の違いかも知れないが、私からすると億単位の現金を自宅に置いておくというのは想像ができない。現金を置いておくのはどういう考えからなのですか?
(小沢元代表)一つは何かの必要があるときにすぐに対応できる。感覚の違いとおっしゃいましたが、手元にあることは安全でもあるし、私どもの感覚としてはそれほど離れたことではないと思います。
(指定弁護士)話を変えます。平成16年10月に銀行の衆議院支店に個人口座をお持ちでしたよね?
(小沢元代表)いつからかは分かりませんが、もっておったと思います。
(指定弁護士)あなたの事務所で通帳を管理していたんですか?
(小沢元代表)はい。ずっとそうだったと思います。
(指定弁護士)その口座にはどういうお金が入るんですか?
(小沢元代表)歳費。それと顧問をしている会社の顧問料。新聞、雑誌の出演料というのか執筆料もそこに振り込まれていました。まとまったのでいうと、日本改造計画の印税も何冊かの本を出した印税もかなりの額に上ったと思います。
(指定弁護士)あなたの収入は基本的にはこの口座に振り込まれるのか?
(小沢元代表)はい、そうだと思います。
(指定弁護士)石川さんに渡した4億円は、この口座からも出ていますか?
(小沢元代表)通常使っていた口座からではないと思います。記録がないので客観的資料に基づいていませんが、売買代金には違う口座を使ったのではないかと資料から判定できるので、その口座は解約されているので一時的な臨時の口座でした。売買の最後の2億円しか資料からは提示されませんでしたので。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120111/k10015189261000.html
小沢氏裁判(14)金の取り扱い
1月11日 16時5分
(指定弁護士)4億はビニールパックであって、紙袋に詰めて渡したということだが、事務所の金庫には、紙袋に入った状態であったのですか?
(小沢元代表)それは記憶しておりません。
(指定弁護士)では聞き方を変えましょう。金庫から出してから紙袋に入れたのですか?
(小沢元代表)ですから具体的な状況は記憶しておりません。紙袋であったのか、私が詰めたのか、明確な記憶はありません。
(指定弁護士)あなたといえども、金庫から億単位の金を出したことはないんですよね?
(小沢元代表)はい。
(指定弁護士)それなのに具体的な記憶がないんですか?
(小沢元代表)具体的な個別の記憶はありません。
(指定弁護士)1億は10キロありますよね?
(小沢元代表)分かりません。
(指定弁護士)紙袋に入れる前はどういう状態なのですか?持ちやすい?
(小沢元代表)持ちやすい状態かというと、そうではないと思います。
(指定弁護士)石川さんは「4億はビニールパックで新聞紙に包まれ、外から分からない状態だった」ということだが、誰がそういう状態にしたのですか?
(小沢元代表)それはたぶん、僕だと思います。その日にしたかどうか分かりません。
(指定弁護士)1億は10キロと重いものだが、紙袋に入れて新聞に見れなくするという作業を、どうして秘書にさせないんですか?あなたは忙しいのに。
(小沢元代表)私のプライベートな資金ですので、それについて秘書に金庫についても秘書にはさせておりませんでした。今は通帳を持っていますが、以前は通帳もはんこも預けていたのではなく、私の机の鍵のかかっていないところに一緒にしていて、見ようと思えば見ることができました。
(指定弁護士)通帳やはんこを秘書が使った場合、報告はあるのですか?
(小沢元代表)いや必要な作業であれば、なかったと思います。付随して、今思い出したので言いますが、土地を購入する際の四百数十万円の金利について検事に言われましたが、それが私個人の口座から出ていたというのも、この事件まで知りませんでした。
(指定弁護士)平成19年に4億は返された?
(小沢元代表)平成19年かどうか覚えていませんが、しばらくして返してもらったと思います。
(指定弁護士)現金で?
(小沢元代表)だと思います。
(指定弁護士)どこで?
(小沢元代表)元赤坂だったのかなと。
(指定弁護士)誰が返したのですか?
(小沢元代表)石川か池田だったと。
(指定弁護士)石川さんは、このとき秘書をやめていますよ?
(小沢元代表)では池田です。
(指定弁護士)あなたの指示だと思いますか?
(小沢元代表)元赤坂という場所からすると、そうだと思います。(指定弁護士)現金で返すように、とも?
(小沢元代表)格別「現金で」とは言っていません。現金で用立てたので、感覚としては現金で返すのだろうと私も秘書も思ったと思います。
(指定弁護士)感覚の違いと言われるかもしれないが、銀行に戻ってきた金なら、あなたの、りそな銀行に振り込めばよかったのではないかと思いますが?
(小沢元代表)先ほども申し上げましたとおり、手元にいつ何があっても使い勝手がいいようにある程度の現金を持っていました。従って、現金で返してもらっても不自然ではありません。
(指定弁護士)これも感覚の違いと言われればそれまでなのかもしれませんが、陸山会の口座に入っていた金を現金にして届けたようですが、銀行の口座からあなたに金を移すなら、あなた個人の口座に振り込めばよいと思うのですが、なぜ現金にしたのですか?
(小沢元代表)先ほど申し上げたとおり、手元にいつ何があっても使い勝手がいいように、いつも手元にある程度の現金を持っていました。したがって、手元に現金で返させたことは不自然ではありませんし、銀行の口座は一定の収入についての口座として使っているので、現金で金を受け取るというのは不自然さも違和感もない。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120111/t10015189323000.html
小沢氏裁判(15)秘書は“家族”
1月11日 16時43分
(指定弁護士)土地の代金を支払うまでの間に石川議員たちは売り主や仲介役とさまざまな交渉をしていますが、その経緯については聞いていないのですか?
(小沢元代表)聞いていません。
(指定弁護士)私の感覚だと、あなたの意見も聞かずに登記を翌年にずらしたり、その一方で、予定どおりにお金を支払ったりすることを秘書が決めるというのは不自然だと思うのですが?
(小沢元代表)法廷でも申したところでございますが、役所や企業の上下関係とは違って、本当にひたすら人間の信頼関係で成り立っているのが政治家と秘書であります。私の秘書は学生時代から書生として寝食をともにしてきた者たちがほとんどでありまして、その意味では家族のような存在です。政治家の仕事という意味でも、秘書の裁量や能力でできることなら任せるものなのです。そうしないと、本来の天下国家のことに集中できません。そういった両面からの意味でも事務的なことは彼らの裁量に任せていました。
(指定弁護士)10月29日付けの融資申し込み書を示します。あなたがサインしたもので間違いないですか?
(小沢元代表)はい。
(指定弁護士)2つは同じときにサインしたものですか?
(小沢元代表)そうかもしれないし、そうでないかもしれないし、場所時期については正確に分かっていません。
(指定弁護士)サイン以外の部分は、すでに記載されていましたか?
(小沢元代表)さあ。分かりません。
(指定弁護士)約束手形の4億円という金額は記載されていましたか?
(小沢元代表)覚えていません。
(指定弁護士)サインを求めてきたのは、石川さんですか?
(小沢元代表)何となくの記憶では、石川と銀行の人が一緒のような明確ではありませんが、そんな記憶を持っています。
(指定弁護士)4億円を借りる書類だということは分かっていましたか?
(小沢元代表)私が借りるという認識を持っていたわけではありません。ただ、こういう形式を取る、そのために私のサインが必要なんだという認識です。
(指定弁護士)書類を見れば借りる書類だと分かるのでは?
(小沢元代表)書類を正確に見たかどうかは分かりません。サインしろと言うからしたということだと思います。
(指定弁護士)形式的には、サインはあなただが実質は違うという説明はありましたか?
(小沢元代表)ありません。
(指定弁護士)石川さんからなぜサインが必要か説明がなかったのですか?
(小沢元代表)ありません。以前にも形のうえで、私が金を借りることはあったと思いますので、また、銀行との間でそういうことになったのかなあというだけの話です。
(指定弁護士)石川さんは預金担保で金を借りて不動産の支払いにしますなどと説明したと証言していますが、(説明が)なかったのですか?
(小沢元代表)細かい説明を受けた記憶はありません。ただ、銀行と仕組みを考え、その結果、サインが必要になったのだろうと考えただけです。
(指定弁護士)どんな仕組みだと理解しましたか?
(小沢元代表)私が決済の債務者、責任者ということでしょうから、そういうやり方だろうと思ったが、いずれにせよ、細かなことにはまったく関心がありませんでした。
(指定弁護士)(サインをするときに)売買代金は払われていると思いましたか?まだ払われていないと思いましたか?
(小沢元代表)具体的なことは考えていません。
(指定弁護士)金を借りるためのものということは分かるでしょう?
(小沢元代表)具体的な中身は任せた以上、彼らが相談してやったことだと思っただけです。法的にどうとかどういう手続きだとか、一切関係ありません。
(指定弁護士)これから融資を受けるための書類だということも分からなかったんですか?
(小沢元代表)多分、分かっていたと思うが、そういう類のことに注意関心がなく、したがって記憶にないということだと思います。
(指定弁護士)(サインの)直前に代金を支払っていることを今はご存知ですよね。
(小沢元代表)この法廷で証言を聞いたことだったんでしょうか。申し訳ありません、覚えが悪くて。
(指定弁護士)同じ日の9時半から10時の間に関係者が銀行に集まって、代金を支払っているが、今もご存知ない?
(小沢元代表)ええ。聞いたような気はしますが、明確に関心をもっているわけではないので、記憶はありません。
(指定弁護士)金を払ったことすら石川さんは言ってないんですか?
(小沢元代表)聞いておりません。
(指定弁護士)石川さんが隠さなくてはいけない理由はあるんですか。
(小沢元代表)聞かされていないし、聞く必要性も感じていないです。
(指定弁護士)これから融資を求めるということは、何らかの説明があったのでは?
(小沢元代表)ずっと前に署名したことで残る話ではないので、署名のときの話をされても。
(指定弁護士)石川さんが銀行から融資を受ける話は以前からありましたか?
(小沢元代表)なかったと思います。
(指定弁護士)初めてということですか?
(小沢元代表)お願いしますということだったと思います。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120111/t10015189351000.html
小沢氏裁判(16)4億円の金利は
1月11日 17時3分
(指定弁護士)銀行から4億円を借りることの利払いだが、利払いを払うのは、陸山会と考えていいか?
(小沢元代表)だろうと思います。
(指定弁護士)そうすると、当然、負担は、小沢さんではなくて、陸山会が負担する?
(小沢元代表)日常の政治家と秘書の間で、話したとおり事務は任せていたので、いろいろと考えた記憶はない。
(指定弁護士)任せても、むだなことは任せていませんよね?
(小沢元代表)金利のことですか?
(指定弁護士)コピーの裏用紙を使うことも許さなかった?
(小沢元代表)許さなかったとか、主従の関係ではない。倹約や環境、当たり前のことを言っただけです。
(指定弁護士)厳格に対応していた?
(小沢元代表)そうです。むだにしないようにやっていたと思う。
(指定弁護士)金利負担について、疑問があれば秘書に任せる問題ではなかったとは分からないのですか?
(小沢元代表)いいえ。実際の融資を受けて金利を支払うことは別次元の話。現実に金融機関との話し合いでそうなることで、それと日常のむだ遣いとは次元が違う話だ。
(指定弁護士)4億円を用立てるのに年何百万円の金利を支払う借入の合理性はどう考えていたか?
(小沢元代表)何度も言いますが、理詰めで考えていない。実際の実行にあたり、金融機関と相談して、そういう手法を取ったので、不合理、おかしいという認識はない。
(指定弁護士)秘書がやったことの合理性は考えなかったのですか?
(小沢元代表)意味が分かりませんが。
(指定弁護士)それについてのチェックはしなかったのですか?
(小沢元代表)金利うんぬんとか、石川うんぬんとかいう疑念は一切もちませんでした。
(指定弁護士)4億円の返済はどうするつもりだったのですか?
(小沢元代表)私は、特別考えていませんでした。
(指定弁護士)定期預金から2億円を返し、残りの2億円は平成18年3月に定期預金を解約して返しているが、こうした予定だったのですか?
(小沢元代表)それはまったく分かりません。


小沢氏裁判(17)供述の“変遷”
1月11日 17時23分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)
(指定弁護士)確認書の日付は平成17年1月7日だが、あなたは調書中の供述で「確認書の日付は平成17年1月7日となっているが、記憶では代金を支払ってから、そんなに遠くないときに作成したと思います」と供述していますが?
(小沢元代表)記憶にありません。とにかく確認書がないと秘書から聞かされ「それは作っておきなさい」といったもので、いつやったかという明確な記憶はありません。
(指定弁護士)事情聴取の際にその記憶はありました?
(小沢元代表)あったと思います。
(指定弁護士)自分の記憶とおり検察官に話しましたか?
(小沢元代表)ですから何年も前、何十年も前の記憶はありません。しかし、検察官との問答のときは「そうだったかなあ」と思って話したこともあったと思います。
(指定弁護士)1月23日の調書では、確認書を公表直前に作成したとの問いに「そうではない」と答えた記憶はありますか?
(小沢元代表)ありません。
(指定弁護士)やりとりは覚えていないですか?
(小沢元代表)はい。
(指定弁護士)このような供述の変更をしたことを記憶していますか?
(小沢元代表)ありません。私の記憶に残っていることは、公表しようという時期については分からないが、確認書がないと知らされた時点で、とにかく早く作れ、と言って確認書が出来たとの記憶。
(指定弁護士)質問を変えます。収支報告書のことを尋ねているが、収支報告書は形だけ整っていればいいと考えていましたか?
(小沢元代表)収支報告書が大事ではなく形だけのものと言っているわけではない。最終的に国民の閲覧に供するものであり、きちんとしたものを作成するのは当然だが、中身の作業を見れば普通の人であればできることであるし、秘書がきちんとできる能力を備えていたと思うので任せていた。私の関心事はもっともっと大事なことに集中するということです。
(指定弁護士)正確でなければいけないとは強く思っていたということですが、その思いは秘書も持っていた?
(小沢元代表)はい。そう思います。
(指定弁護士)これは「週刊文春」から、あなた宛の取材のお願いに対して、池田さんの名前で回答したものです。この書面はご存じですか?
(小沢元代表)文春と特定して来ているということは分かりません。いろいろな週刊誌やTVなど、何かの折には来ると聞いています。
(指定弁護士)事前に目を通して意見を言ったりは?
(小沢元代表)ないと思います。
(指定弁護士)池田さんは、この原稿をあなたが見て電話で訂正を指示されたかと聞かれて「確かにそうだったと記憶しています」と答えていますが?
(小沢元代表)文春のこの問い合わせに対し、池田に対して電話で何かを指示した記憶はありません。ただ、当時は事務所費公開の前後の不動産の所有について、マスコミを中心に騒がれていた時期だったので、これらの問い合わせがたくさんきていると聞いていました。一度や二度は、最初のころは趣旨で聞いたことはありましたが、正確な記憶があるわけではありません。
(指定弁護士)回答の第2項で「金融機関からの借り入れで預金を担保に」と答えていますが、あなた個人の金が提供されたことが記載されていないが、4億円の提供を隠す意思があったのですか?
(小沢元代表)それはちょっと邪推だと思います。石川が担当のときは石川に、池田のときは池田に問い合わせに応じて作成し、顧問弁護士に相談して作成された回答書です。池田はそういうことを理解して回答したと思います。


小沢氏裁判(18)情報公開の姿勢
1月11日 17時51分
(指定弁護士)あなたが石川さんに提供した4億円は公表していませんよね?
(小沢元代表)はい。していません。
(指定弁護士)石川さんが4億円を口座に入金する際に多数口にわけて入金したと証言したことは聞いていますか?
(小沢元代表)聞いたと思います。
(指定弁護士)その理由として、政治家が多額の資金を持っていることが露見してしまうことへの警戒感があったと言ったこともご存じですか?
(小沢元代表)先ほども申し上げたとおり、自分が仕えている議員に少しでもマイナスがないよう、言われなき誹謗中傷がされないように今回の件というわけではありませんが、あらゆる仕事でそうしたことを心がけてやることは、少しもおかしくないことだと思います。
(指定弁護士)私はおかしいかどうか聞いているのではなくて、石川議員がそう証言したことは知っているのですよね?
(小沢元代表)ですから、入金したという趣旨の話は聞いたと思います。
(指定弁護士)現金で返却されたことを公表していないのも事実ですよね?
(小沢元代表)と、思います。
(指定弁護士)資産公開でも、定期預金でも、個人の資産でも、どちらの形でもいいのですが、4億円については公開していませんよね?
(小沢元代表)それは何に対しての?国会に対してのものですか?
(指定弁護士)はい。
(小沢元代表)確か定期預金でなければ報告しなくていいということになっていたと思います。
(指定弁護士)メディアへの回答書でも4億円は触れていませんよね?
(小沢元代表)はい。
(指定弁護士)回答書では、小沢議員の資産を担保にする必要もないと否定していますけども?
(小沢元代表)池田が作った回答書も、これは推測にすぎませんが、定期預金もあとで知ったことですが、私の名義ではなかったから、そのようにしたのではないでしょうか。いずれにしろ分かりません。彼が考えたものです。
(指定弁護士)いずれも、巨額の資金を持っていることが公にならないように一貫して説明してるのではないですか?
(小沢元代表)メディアへの回答書と関連づけて、そのような言い方をされるのは腑に落ちません。だいたい、自分の預金がいくらあると世間に発表する人はいないですし、秘書の場合、同じ不動産を購入したりするケースは他にも散見されるのに私の場合はたたかれる、という世間の状況を知っているわけです。ですから、ふだんからの心がけで、マスコミに揚げ足を取られることが少しでもないように心がけるのは、ごく当たり前のことです。
(指定弁護士)平成16年の収支報告書は、今も見ていないんですよね。
(小沢元代表)はい。
(指定弁護士)池田さんが、公判で4億円は平成16年の収支報告書に記載されていないと思っていたと証言したのは記憶にありませんか?
(小沢元代表)そういう報告書や記載の内容については覚えていません。
(指定弁護士)あなたが今まで16年分の収支報告書をご覧になっていないということを前提とすると、池田さんが4億円は16年の報告書に記載されていないと思っていたと証言しているのはご存じでしょうか?
(小沢元代表)そういう報告書や記載の関係は覚えておりません。(指定弁護士)
第三者が見ても4億円を出さない、第三者が見ても気づかれないようにしたという方針は、あなたが指示したのではないでしょうか?(小沢元代表)
ことばは悪いですが言いがかり、邪推だと思います。そのようなことを指示した覚えはありません。
(指定弁護士)石川さんが登記を遅らせたことについて、代表選を意識したということをおっしゃっていたと思うが、それで記載を17年にすることは、あなたから見て合理性はあるんでしょうか?
(小沢元代表)担当者の石川ができるだけということで、彼の判断でやったことなので、私は彼の行為をどうこう批判する気持ちはありません。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120111/t10015194321000.html
小沢氏裁判(19)収支報告見ない

1月11日 18時23分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)
(指定弁護士)あなたは陸山会の収支報告書の内容について秘書から一切報告を受けていないと?
(小沢元代表)はい。
(指定弁護士)その理由としては、信頼が成り立つことが前提で、秘書を信頼した以上、すべてを任せる、また収支報告書についても収入と支出を記載するだけで単純な作業だからということでよろしいのでしょうか?
(小沢元代表)はい、主な理由はその2つだと思います。(指定弁護士)あなたはご自身の信条として、仕事のうえで一般的に他人を信頼して行動すると?
(小沢元代表)はい。
(指定弁護士)石川秘書についても信頼していたということですか?
(小沢元代表)もちろんです。
(指定弁護士)それについては、特段の理由というのはあるんでしょうか?
(小沢元代表)特別の理由ではないですが、いわゆる書生という形でやっているのは昔は数多くあらゆる分野であったでしょうが、今日ではたぶん私のところだけではないかと思っていますが、彼はたしか学生のときから私のそばでいろいろと面倒を見てくれたのがほかの者よりも長かったと思います。どの秘書もそうですが、長い間に互いに知り合い、その中で信頼関係がより深まったと思います。
(指定弁護士)池田さんについても同様か?
(小沢元代表)はい。同じようなケースだったと思います。
(指定弁護士)2人の収支報告書の処理に間違いはなかったですか?
(小沢元代表)2人は法律に沿って正しく処理していると思います。
(指定弁護士)収支報告書を見ていないということだが、見ていないのにどうしてそう言えるのですか?
(小沢元代表)根本は、私の秘書を信じているということです。付随的には報告書の内容は複雑で難しいものではなく、誰でもできる程度のものだからです。
(指定弁護士)収支報告書の作成について、石川と池田に任せているということだったが、収支報告書の作成を信頼して任せていたとしても収支報告書は政治家の1年の動向を把握するためにも、あなたにとって大切な資料ではないか?
(小沢元代表)私が申し上げているのは、収支報告書が大事じゃないと言っているわけではありません。何度も申し上げています。正確に記載し、最終的に国民の閲覧に供する大事なものだと、そのことについては否定していません。
(指定弁護士)陸山会の代表者や岩手県の支部の代表者、ほかに代表者を務めている団体が3つあり、それらの政治団体の収支を把握することは大事なことじゃないですか?
(小沢元代表)運営がスムーズにいっていることが分かればそれでいいと思っています。あとは、何度も申し上げていますが、読み書きそろばんができれば収支報告書は作成できます。ですから秘書に任せておけばいいと。
(指定弁護士)秘書に任せることじゃなくて、政治団体の動向、支出がどうかとかを知ることは、あなたにとって大事じゃないですか?
(小沢元代表)それについては、年末に政治活動のために運営がうまくいっているかどうかのやりとりはしていたと思います。
(指定弁護士)年末に収入や支出の数字を確認するんですか?
(小沢元代表)数字とは言っていません。うまくいっているかどうかと。
(指定弁護士)寄付についても数字は確認するんですか?
(小沢元代表)それはほとんどありません。うまくいっているかどうかというやりとりで分かり合える、それは当たり前の政治家と秘書の関係だと思います。
(指定弁護士)収支報告書というのは、収入と支出の記載だけだから簡単な作業だとあなたは言っていますね?
(小沢元代表)はい。専門家の先生もそう証言されたと思います。
(指定弁護士)政治団体には寄付の額に制限があるのは知っていますよね?
(小沢元代表)はい。
(指定弁護士)寄付を受けていいかどうか判断がつかないこともあるんじゃないですか?
(小沢元代表)ハンドブックを見たり、総務省に聞けば分かることだと思います。もし仮にどうしたらいいかなということがあっても、役所に聞けば分かります。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120111/t10015194651000.html
小沢氏裁判(20)個人口座は
1月11日 18時45分
(指定弁護士)銀行から借り入れた4億円についておたずねします。あなたを主体にして10月29日に4億円を借りて、その後、平成17年に2億円を返して、平成18年に2億円を返していますが、そのことは理解していますか?
(小沢元代表)いいえ。金融機関との具体的な取り引きについては秘書に任せていますから、秘書の裁量の範囲内でやれというだけです。どういう話になっているかは分かりません。
(指定弁護士)銀行の4億円について、利息分が個人口座から出たんだと分かったと言っていたと思うが?
(小沢元代表)はい、そうなります。
(指定弁護士)利息分は上乗せして陸山会に振り込まれたと理解?
(小沢元代表)いえ、そういう理解でやったわけではない。その話は最近聞いた。利息も私の個人口座から払われていると聞きました。
(指定弁護士)誰から?
(小沢元代表)覚えておりません。相当たってから何かの拍子に聞いたということだと思います。
(指定弁護士)裁判になってから?
(小沢元代表)なってからかその前か、そんなに古い話ではありません。
(指定弁護士)あなたの口座から利息が払われていたことはどうなった?
(小沢元代表)笑い話でみたいに聞いたが、個人の口座で払われているようだよと聞いて「えー」となりました。後日返還されたという話だったが、いつ返されたのかは分かりません。
(指定弁護士)どこに振り込まれたのですか?
(小沢元代表)たぶん個人の口座ではないかと。
(指定弁護士)個人口座を見たりしないのですか?
(小沢元代表)ほとんどしません。秘書が手続きでやっていたりするので。利子が個人口座から出ているとは知らなかったので、あとで人から聞いて「払われていたよ」と。それなら、そうなのかなと思いました。
(指定弁護士)収支報告書には「平成17年10月31日返済」とあるが、その日?
(小沢元代表)だろうとしか言えません。先生のお話を聞いて。
(指定弁護士)あなたの個人口座にはこの日確かに返還されているが、あなたは知っていたのでは?
(小沢元代表)知っていません。私は最初から知らないと申し上げているのではないでしょうか。つい最近になって聞いた話です。
(指定弁護士)平成17年10月31日に返還したと収支報告書には記載されているが、平成19年3月に実際に戻っているのでは?
(小沢元代表)私は分からないということです。
(指定弁護士)陸山会の平成17年分の収支報告書には、平成17年10月31日に返還したことになっていますが?
(小沢元代表)私はまったく知らない。
(指定弁護士)いつ返したのかということは、いつ聞いたのか?
(小沢元代表)いつ返したのかの話は聞いておりません。あまり適切ではないことば遣いでしたが、笑い話のように聞かされたので。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120111/t10015195161000.html
小沢氏裁判(21)4億円の返還
1月11日 20時3分
(指定弁護士)平成17年10月に銀行からの2億円の借入を継続していることはご存じないですか?
(小沢元代表)明確な記憶はありません。
(指定弁護士)この2億円についての証言は、聞いていますか?
(小沢元代表)まったく聞いていません。
(指定弁護士)通帳の写しを示します。3月9日に平成17年分の利息支払いがされていて、個人口座から返還されていますが、それについては知りませんか?
(小沢元代表)知りません。
(指定弁護士)平成19年3月は、本件のことで小沢事務所として、いろいろ対応している時期ではありませんでしたか?
(小沢元代表)年月日を言われても分かりませんので。
(指定弁護士)事務所費の問題や確認書の件で、平成19年2月20日に記者発表をしていますね?そして2月に週刊文春に説明しています。石川に渡した4億円の返済を受けたのは5月です。つまり、平成19年の2月〜5月は、小沢事務所ぐるみで、いろいろ対応していた時期ではありませんか?
(小沢元代表)事務所費の公開は私1人が行ったことですが、このときにはいろいろ事務所費の問題が起きていて、陸山会の不動産もいろいろ指摘されていたときだと思います。私は一切を公表したほうがいいと思って、池田に「領収書はそろっているか」と聞いたら「そろっている」との返事だった。じゃあ、やましいことはないので公開しようと決めたのです。
(指定弁護士)あなたも加わって4億円の返還を決めたことはなかったのですか?
(小沢元代表)事務所費の問題は、確かいろいろな政治家でも騒ぎになった頃で、私は「ちゃんと領収書その他はそろっているのか、大丈夫か」と聞いたら「ちゃんとあります」という返事だったので、じゃあ公開しようと決めたんです。
(指定弁護士)池田さんは「小沢先生から、利息がもったいないので半年で返還したらどうか」と言われたと証言していますが?
(小沢元代表)先ほども2億円のことについて聞かれましたが、その記憶がないし、今の指摘の内容は聞いていません。
(指定弁護士)あなたの口座からの金で返還されていますが?
(小沢元代表)私の口座で利息を払ったこと自体、私は知りませんので。
(指定弁護士)個人口座には講演料、TV出演料など入っていますよね。こうした口座から、どうして必要経費を出していいと秘書におっしゃってたんですか?通帳や印鑑も渡して。
(小沢元代表)今、通帳は自分で持っていますが、いつごろからか分かりませんが、秘書の判断で通帳や実印を使っていいと。たぶん当選してからずっとそんな感じだったと思います。
(指定弁護士)利息が銀行の口座から払われるのは、あなたの意に沿った行動なんですか?
(小沢元代表)意に沿ったという意味が分かりません。そのこと自体知らなかったので。なんと答えていいか分かりませんが、陸山会との取り引きですので、そう言われれば陸山会から払ってしかるべきものではないかと思います。
(指定弁護士)マンションに現金を保管しているのは緊急のときに使用できるからということですが、4億数千万円全額を手元に置く必要はないのでは?
(小沢元代表)それはそのとおりですけど、できるだけ結果として手元に置いておきました。
(指定弁護士)あなたは、きのう政治団体から政治資金が流出しないために不動産を購入されたといったんですよね?
(小沢元代表)それも一つの理由であります。
(指定弁護士)私のほうで計算すると、石川さんが担当するようになってから5団体の六十数%が不動産に支出されているが、これはあなたの考えですか?
(小沢元代表)手当として出せば人件費が増大するし、賃料の支出も増える。ローンを組めるならそっちのほうがいいだろうという結論になったと思います。
(指定弁護士)陸山会は、あなたの後援会ですよね?あなたが政治活動をやめたときはどうする予定ですか?
(小沢元代表)今、辞めたときのことは答えようがありませんが、第一線を引いたあとには若い人たちのためにできることを全力で支援したいと考えています。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120111/t10015195791000.html
小沢氏裁判(22)法律を巡って
1月11日 20時3分
(指定弁護士)政治資金規正法についてお聞きします。法律があることはご存じですか?
(小沢元代表)はい。
(指定弁護士)政治団体の代表者は、相当の注意を払うことが前提とされている。代表者は会計責任者の選任について、相当な注意を払うべきだとされているが、あなたは相当な注意を払ったのですか?
(小沢元代表)逐条まで読んでいるわけではありませんけど、質問に対するお答えとしては、秘書がそれぞれ能力があると思っていますが、たまたま会計責任者というものでなくて、さらにその業務をやる者たちもしっかりやってくれるものと信じて頼んでいます。池田は学生のころから私のそばにいましたし、大久保は地元で政治活動をやって私のところに来た人。これらについてはずっと見ているので、人物、間違いないと評価しておりました。
(指定弁護士)次に秘書との関係について。秘書の裁量で行わせ、報告や了承はなかったということか?
(小沢元代表)はい。
(指定弁護士)大久保さんは被告人供述で、土地の売買が行われ石川さんが報告をしたと言っていて、あなたの供述と食い違っている。聞いたことがありますか?
(小沢元代表)それは聞いておりませんから何と言ったか分からないが、聞いてないと思います。
(指定弁護士)4億円、現金で石川さんに渡した4億円について聞きます。いざというとき、緊急に対応できるためだった?
(小沢元代表)それも大きな理由の一つです。
(指定弁護士)本件の土地の売買で、4億円を用立てると言ったのは、石川さん、大久保さんの証言から見ると平成19年9月のこと。実際に渡したのが10月11日ころ?日数が空いていますが?
(小沢元代表)私はが9月に言ったかどうか記憶にありませんが、用立てるという趣旨のことは言いました。現実、用立てた。いつ必要かどうかは担当の者が連絡するという話だと思いますけど、今言うことが事実だとしても、別におかしいことではないんじゃないでしょうか。
(指定弁護士)10月5日に売買契約の連絡があって、4億円を交付したのではないですか?(小沢元代表)いいえ。売買契約の報告は受けていないし、彼らも必要ないと思って自分の裁量でやっていたと思います。
(指定弁護士)10月11日ごろに4億円が必要になると担当者から連絡があったということですか?
(小沢元代表)そう申し上げていないつもりです。先生が言うのが、そのとおりだとしても、期日が空いても必要になれば、ごくごく当たり前のことです。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120111/t10015196711000.html
小沢氏裁判(23)土地について
1月11日 19時55分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)
検察官役の指定弁護士からの質問のあと、小沢元代表はみずからの弁護士から改めて質問を受けました。
(弁護士)書生というのは、現在の政治家にあっては珍しいことなのですか?
(小沢元代表)現在では珍しいことです。
(弁護士)書生というのは、多くを語らなくてもよいものなのでしょうか?
(小沢元代表)長年一緒にいるので、互いのかたぎ、気質も分かるので、いわゆることばでいう必要がない。一言で言えば、そんたくできる家族というか、僕から見れば子どもみたいなものだが、そういう気持ち。
(弁護士)秘書が毎朝、深川に来て、ミーティングをしていたんですか?
(小沢元代表)はい。
(弁護士)秘書に任せている事務的な報告というのはミーティングではされるのですか?
(小沢元代表)個別の事務的なことは私の性格も知っているし、「おまえに任せた」と言った以上は余計な口出しはしませんでした。報告はほとんどなかったと思います。
(弁護士)これまでの証言によると、4億円の原資の基本は相続ということで、銀行口座の調査にも手をつけたけれど、はっきりしたのは湯島の土地と銀行の3億円の引き出しということだった。湯島について聞きますが、どのくらいの値で売却したんですか?
(小沢元代表)当時、不動産が上がっていたので、14億円か15億円くらいの値だと思います。
(弁護士)そのときに世田谷の土地も買っているが、こちらの購入価格はいくらでしたか?
(小沢元代表)これは、たまたまラッキーでしたが、当時はまだ価格が上がっていなかったので、坪200万円よりも安かった。少なくとも9億円前後だったと思います。
(弁護士)ということは単純に5億か6億円残ったということですか?
(小沢元代表)はい。
(弁護士)ほかにも不動産を持っていて売った事実はありますか?
(小沢元代表)現金と不動産を含めて親から相続したと言いましたが、湯島のほかにも都内の不動産を相続しています。しばらくして売却しました。
(弁護士)場所は?
(小沢元代表)上野広小路の松坂屋からちょっと上野駅よりの大通りに面した土地でした。
(弁護士)それはどのくらいの値で売れましたか?
(小沢元代表)40年以上も前のことなので、よく覚えていませんが、場所も場所なので当時でも1億円前後で売れたと思います。
(弁護士)3億円を引き出した日にほぼ同額を妻名義の口座に振り込んでいる、と検察官とのやりとりであったことは覚えていますか?
(小沢元代表)はい。
(弁護士)妻の口座の金が、その後どうなったと述べましたか?(小沢元代表)それは記憶にありません。
(弁護士)妻名義の口座から平成10年7月3日に現金が出金されたとなっていますが?
(小沢元代表)確かその記録はあったかと思います。預金された3億円がまったくその金かどうかは分かりませんが。
(弁護士)銀行口座の金を、ときに現金で出金することはありましたか?
(小沢元代表)はい。
(弁護士)億というのはあまりないかもしれないが、1000万円単位とか100万円単位とかもあったのですか?
(小沢元代表)はい、時々引き出しておりました。
(弁護士)トータルでいくら引き出しましたか?
(小沢元代表)「日本改造計画」だけで8000万円くらいの印税があり、ほかにもいろいろ収入があって、引き出したのはおそらく倍以上、1億7000万円から8000万円くらいあったと記憶しています。
(弁護士)平成16年10月に4億円を用立てた際に小沢さんの各政治団体の手持ち資金が合計いくらあったか聞いたことはありますか?
(小沢元代表)それは聞きませんでした。全部かき集めると土地が買えるが、なくなると活動資金に支障をきたすということでした。
(弁護士)こちらですべて合算すると7億円くらいありますが、それは知らなかった?
(小沢元代表)まったくそのことは知りませんでした。法廷で7億円という数字を聞いてとまどったくらいでした。
(弁護士)石川さんが約束手形と融資申込書を持ってきてサインを求めたと思うが、約束手形はすぐに分かった?
(小沢元代表)はい。
(弁護士)融資申込書はサインする前に検討したか?
(小沢元代表)たぶん見ていなかった。手形はパッと見て分かるが、もう一方は字面を追ってサインしたということはなかった。
(弁護士)石川さんに言われて用向きが分かったのでサインしたということ?
(小沢元代表)そうです。
(弁護士)確認書について平成22年1月23日の検察官調書では確認書の作成を指示していたとなっていて、深沢8丁目の土地の確認書も作成したはずですと言っているが、この発言の趣旨は?
(小沢元代表)もともと不動産の所有について、つまらぬ疑念を持たれてはいけないので、契約をきちんと政治団体で契約すること、そのうえ自主的に個人のものではないと念のために確認する書類を作っておけと前から言っておいたつもりで、その意味で確認書があればそれを提示するものだが、結果的に作っていなかったのでそれで作成した。
(弁護士)週刊文春の回答に「陸山会がためてきた資金」という表現があるが、それがそのことに関係してるんでしょうか?
(小沢元代表)そのために池田はそう解釈したのではないかと思います。


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小沢氏裁判(24)調書の内容
1月11日 20時15分
(指定弁護士)確認書について、調書の記載を読んでいくと「作成したはずです」という答えのあと、確認書の写しを示し、調書の末尾に添付することとしたというのが入りました。その後、「この確認書は平成17年1月7日となっていますが、私の記憶では代金を払ってそんなに遠くない時期だったと思います」というのを記憶していませんか?
(小沢元代表)記憶にございません。
(指定弁護士)単に「はずだ」というだけではなく、調書の流れを見ると、あなたは示されたものを実際に見て、確認書の日付けは1月7日になっているけど、土地代金支払いからそう遠くない時期に作成したと思うと供述している。そのような供述の流れだったという記憶はありますか?
(小沢元代表)記憶にありません。私としては確認書は不動産購入の際に作っておけということでスタートしているので、「あった」という頭の中にそういう感覚があったのは事実です。
(指定弁護士)それは代金支払いの期日がいつだったという前提で?
(小沢元代表)分かりません。私が4億円を用立てたのは10月中旬ごろという話が検察官とのやりとりの中でも聞いていたので、金が必要だというのは代金決済のために必要だとの感覚は持っていたと思う。
(指定弁護士)検察官とのやりとりの中で、当時は確認書を作っていなくて、事務所費の公表前にそれがないことが分かって作った確認書だと分かっていましたか?
(小沢元代表)検察官とのやりとりのとき、確認書が深沢の土地については作ってなかったというのは記憶していたと思います。
(指定弁護士)確認書を作成するよう指示したのはいつですか?
(小沢元代表)分かりません。「作っておけ」「作っておこう」という会話だったと思います。
(指定弁護士)平成7年に最初に陸山会が不動産を購入したときではないのですか?
(小沢元代表)記憶にありません。
(指定弁護士)平成7年ごろに最初の不動産購入時に作成されたあとは確認書は作成されていないのですが、作成は事あるごとに指示していた?
(小沢元代表)事あるごとには指示していません。


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小沢氏裁判(25)裁判官の質問
1月11日 20時42分
裁判官から小沢元代表への質問の主なやりとりの概要は次のとおりです。
(裁判官)秘書との関係についてですが、収支報告書や資産公開について提出した内容を把握したうえで正しいと言っているのではなくて、内容を把握せずに正しいということ?
(小沢元代表)はい。資産の報告については把握していました。
(裁判官)というのは?
(小沢元代表)はい。沖縄の土地を買ったときもそれを報告しました。
(裁判官)新たなことがあれば、あなたから情報提供をしていたということ?
(小沢元代表)はい。
(裁判官)収支報告書を把握していないというのは国会議員が多忙だからというのもあるのですか?
(小沢元代表)はい。
(裁判官)あなたは今は把握していないということですが、最初からこういうスタイルだったのか、それともある頃から把握しなくなったのですか?
(小沢元代表)報告書については最初から関与していませんでした。大多数の議員がそうだと思います。
(裁判官)大きな役職についている人だけじゃなく、初当選の議員とかもそうですか?
(小沢元代表)そうだと思います。政策秘書が導入されたので、政策秘書のたぐいに任せる人が多いのではないかと思います。これは推測ですが。
(裁判官)弁護士や指定弁護士からの質問で、検察の取り調べで「無断」というのはちょっと違うというのがあったが、収支報告書の作成を任せていたが把握していない、これは無断とも違う?
(小沢元代表)無断という単語の響きは、秘書との関係を示すのに適切ではありません。任せていたこと、判断裁量でやっていたというほうが適切なのでそういった。
(裁判官)秘書のやったことの責任を代議士が責任を問われるという意識は持っていますか?
(小沢元代表)基本的に法律に違反するたぐいの行為を、選挙のことなんかありますけれども、特に私の場合、無理するなと、表現はあれだが、法律に反することをしてまですることないというのは常々話していますし、私自身そう思っていますし、きちんと筋道を通ったことをしないといけないと自分自身をいさめています。
(裁判官)秘書の裁量に任せているというのは分かりますが、4億という大きな取り引きでも秘書に任せていて不安はないですか?
(小沢元代表)この法廷で申す1つの例としては、選挙の際に同志への支援を行ったが、そのトータルは4億4000〜5000万円になると思います。それらを候補者に渡すことはすべて秘書に任せていますので、本当に信頼して任せているという関係です。
(裁判官)個人資産を管理する秘書はいますか?
(小沢元代表)いません。
(裁判官)例えば自宅の光熱費の支払いとか細々したことは誰がやっているのですか?
(小沢元代表)そういうたぐいは、たぶん最初に自分の口座で自動引き落としになっているので、いちいち振り込みは必要なかったと思います。
(裁判官)平成16年10月ごろ、石川さんに4億円を渡したときのあなたの考えを改めて聞きます。秘書寮を建てる不動産として購入するとなると、本来、陸山会の政治資金でやるものだが、個人資産を出す気持になったのはなぜですか?
(小沢元代表)一つは秘書が十数人いて、結婚適齢期が3人、家族も増えるとのことで、身近なところに寮をという気持でありました。ただ、最初から個人のお金でという意志はまったくなく、政治団体で購入すべきものと頭では分かっていたが、運転資金に困るというので、じゃあと手持ちがありましたから、自分が用立てることになりました。
(裁判官)あくまで一時的なものという認識でいい?
(小沢元代表)寄付するというものではなかったと思います。
(裁判官)4億という巨額の金額を用立てることに一般国民がすぐに飲み込めないということでの質問ですが、いつ返ってくるのかなどについて気にはならないのですか?
(小沢元代表)書生から秘書の話を話しましたが、その意味は私からすれば家族同様の気持を持っている連中ですから心配はまったくしていませんでした。
(裁判官)いずれ戻してもらえるとの見通しでしたか?
(小沢元代表)はい、いずれは戻してもらえると思っていました。
(裁判官)4億はあくまで土地取得のために限った話との認識?
(小沢元代表)はい。
(裁判官)陸山会で一般的に使っていいということではない?
(小沢元代表)はい、そうです。
(裁判官)石川さんもそう理解していた?
(小沢元代表)分かっていると思います。そもそも運転資金に困るというから用立てるという話であり、その趣旨は分かっていたと思います。
(裁判官)石川さんと大久保さんが頼んできたのは、その経緯から?
(小沢元代表)経緯というか実情として出すと困ると、それなら「じゃあ」となったと思います。
(裁判官)石川さんや大久保さんが、あなたの個人資産がどれくらいあるか知識あったと思いますか?
(小沢元代表)具体的にはないと思うが、私がずっと使ってきた銀行の通帳のことに関しては、およそ分かっていたと思います。歳費もその他も、大体分かっていたと思うので。
(裁判官)元赤坂タワーズの金庫に、どれくらいの余剰金額があるか話をしたことは?
(小沢元代表)ありません。彼らが私のところで仕事を始めたときには自宅の売却も終わっており、そのことも知らないし、その当時いれば知り得たかもしれないが、僕がいくら持っていたかは知らなかったと思います。
(裁判官)大久保さんや石川さんが、あなたに期待する事情は?望みがなければ相談しないと思うが?
(小沢元代表)具体的にいくらとかは全然知らないと思うが、報告すればなんとか返事があるのではないかとのことは思っていたかもしれません。


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小沢氏裁判(26)手形のサインは
1月11日 21時3分
(裁判官)場面が変わります。日付けは記憶がないということですが、平成16年10月29日に銀行から4億円の融資を受けた際に書類にサインをした場面です。このとき、あなたの法廷での答えだと、預金を担保にして金を借りるんだなと思ったということですが、それでよろしいですか?
(小沢元代表)手形にサインをしたわけですので、そういうたぐいのことだとは頭の中にありました。
(裁判官)その際の石川議員とのやりとりについては?
(小沢元代表)記憶にありませんし、たぶんほとんど会話はなかったと思います。
(裁判官)ただ無言でサインをしてくれというのは、不自然だと思います。最低限の説明はあったのではないですか?
(小沢元代表)無言というのはありえません。ただ、私の記憶にあるイメージでは、石川と銀行の担当者が一緒に来たような記憶があります。石川が「そうじゃない」というのであれば、違うのかもしれませんが。金を私が出して、それに基づく手続きだということはすでに分かっていましたので、どういうことばを交わしたかは覚えていませんが、簡単なものだったと思います。
(裁判官)融資が陸山会の名義なのか、個人の名義なのかについての認識はありましたか?
(小沢元代表)当時は分かりませんでした。今はいろいろ聞いているので分かりますが。
(裁判官)平成16年10月29日の当時、預金の名義について認識していましたか?
(小沢元代表)聞いていないというか、覚えていません。
(裁判官)例えば石川さんから説明はされたが、聞き流してしまったということではないのですか?
(小沢元代表)その可能性は薄いと思います。これは石川が任されたことですので、そういうことは考えられません。
(裁判官)細かいことは、あなたに説明しないということですか?
(小沢元代表)任せた以上は自分の判断でやれという私の気質を石川はよく知っていますので、細かいことを報告する必要はないと意識していたのだと思います。
(裁判官)そうした意識はあなたの認識ですか?それとも石川さんもそう思っていたということですか?
(小沢元代表)石川も私も両方そういう認識だったと思います。
(裁判官)約束手形にサインをして銀行から4億円の債務を負い、陸山会に貸し付けることになるということは漠然と認識していましたか?
(小沢元代表)私が用立てた金を活用してやることは当然分かる。方法論として銀行と話したうえでそうなっただけのことですので、深く理詰めで考えたことはありませんでした。
(裁判官)普通だと4億円を借りる手形に署名をするとなれば、慎重になると思いますが、それも秘書との信頼関係があったので、任せていたということですか?
(小沢元代表)相手が銀行ですから。そういう意味では変な工作はないと私は思っていますし、銀行と信頼する秘書がやることですから、何の疑念もありませんでした。
(裁判官)平成17年3月に平成16年の収支報告書が提出されますが、この内容については把握していないということですね?
(小沢元代表)そうです。
(裁判官)この報告書に4億円の貸付だけが計上されていることが今は分かると思いますが、今、石川さんからそういう経理処理を相談されたら、あなたはどうしますか?
(小沢元代表)それは仮定の話ですけれど、私は法律的なことは分からないし、石川や池田が職務でまかされていたことですので、公正にやっていると思っています。
(裁判官)法律に従うことを前提に「よし」となるいうことですか?
(小沢元代表)中身は詳しく知りませんし、中身まで聞く間柄でもないですし、任せた立場のうえでもないことです。石川からこういう形で報告するとあった場合には石川の判断でやるということになると思います。
(裁判官)例えば8億円分の貸付を記載して提出したいと言われたらどうしていましたか?
(小沢元代表)8億円と聞こえてきますが、私としては用立てたのは4億円ですし、あとは分かりません。
(裁判官)逆に4億円だと言われれば腑に落ちることになる?
(小沢元代表)中身については想像しておりませんでした。私の頭と行為は陸山会に4億円用立てたということで、あとは担当者が行うことで考えたこともありません。
(裁判官)今、改めて考えたらどうかということですが、8億円ならばどうですか?また4億円ならばどうですか?
(小沢元代表)私は融資の仕組みとか分からないわけで、担当者の考えることですので、事実行為として4億円用立てたとしか答えようがないです。
(裁判官)これも記憶があるかどうかですが、平成17年10月に銀行に4億円返済のために取り崩して支払ったことがあると思いますが、どの程度の記憶ですか?
(小沢元代表)まったく意識としては薄れておりました。確かに先ほど指定弁護人に見せられたのは自分がサインした手形だと思います。しかし、記憶としてはその経過はありません。
(裁判官)もし石川さんから、あなたからの個人的な4億円を土地の購入に使ったと書かなければいけない、収支報告書でも資産報告書でもいいんですが、と相談されたらどう答えましたか?
(小沢元代表)自分の資金なので人に知られても一向にかまいません。何に書くかは別にして、公にするということは一向にかまいません。


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小沢氏裁判(27) 融資の認識は
1月11日 21時3分
(裁判官)収支報告書に関する秘書らの報告の点ですが、そうしますと年末にあなたのほうから「うまく回っているか」と尋ね、それに秘書が答えていたということですね。
(小沢元代表)はい。
(裁判官)あなたは秘書にお任せして報告を受けていなかったと供述していましたが、お任せしたものは報告を受けていないのですか?
(小沢元代表)私の考えでは、秘書や議員にこの件は任せたということについては、そのものの判断、裁量にまかせる。でなければ、物事がうまく進まないと考えていますので、その主義でやってきました。報告や細かい数字の報告は受けていません。政治活動に必要な政治資金がうまく回っていれば問題ないということだと思います。
(裁判官)石川さんが作ったノートに先生にお伺いを立てる、報告という記載がある。一切、任せていたのではなくて、この点についてとか、留保をつけて任せていたことはありませんか?
(小沢元代表)ないです。あるとすれば、彼のほうから私のほうに問い合わせたことがあったのかなと思います。
(裁判官)政治団体の代表と個人と別の人格だということですが、その別の主体であるのに貸し借りについての理解がないというのは理解できないのですが?
(小沢元代表)別人格は間違いないですが、実態として代表の私と個人の私は同一人物です。期日を決めてというたぐいのような意識はまったくなかったということでございます。
(裁判官)主尋問では石川さんが持参した融資申込書と手形に署名して、融資の形でと理解と供述していたが、反対尋問では仕組みは分からなかったと供述している。当時の認識としては融資と理解していたのですか?
(小沢元代表)はい。基本的には任せていたので分かりませんが、手形が来るのだから分かっていたと思います。
(裁判官)どのような認識だったのか、もう一度話して下さい。
(小沢元代表)どういう仕組みかは知らないし、報告を受けていないので分かりませんが、手形を書くのだから私に支払い義務が生じる。以前も自分が借受人になった例があるので、そういう形だろうと思った。深くは考えていません。
(裁判官)以前も預金担保融資で二重に原資が。以前も同じようなことがあったのですか?
(小沢元代表)自分で手形を書いて形のうえで支払い義務者になり、自分を通してということが前にもあったので疑問はなかった。
(裁判官)4億円のうえにさらに融資で金を借りるという理解ですか?
(小沢元代表)全然違います。私が出したのは4億円。8億円との話もあるが4億が8億になるわけはないので。どういう形か分からないが、いろいろ利用してそうなったのだろうと。
(裁判官)やりとりはなかった?
(小沢元代表)なかったと思うが、絶対になかったかというと否定する根拠はない。覚えていない、記憶にないと言い換えてもいいと思います。
(裁判官)記憶にないということですか?
(小沢元代表)実態として同様。あえて峻別しろといわれれば記憶にないということです。
(裁判官)2億円の返済について、池田さんから署名を求められたことも記憶がないとのことですが、利息の話を聞いてもったいないと思ったというのも記憶はありませんか?
(小沢元代表)記憶にない。記憶にありません。
(裁判官)石川さんから10月に話を聞いて、融資申込書や手形に署名したあと、本件土地や秘書寮のことを秘書から報告を受けたのはいつ、誰からですか?
(小沢元代表)報告はありません。土地の購入が目的ではなく、秘書の寮を建てるのが目的ですから。4億円というのも4億数千万の土地に建物を建てれば、そのくらいとの粗々の話ですから。その後の推移は分かりません。


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小沢氏裁判(28)“私の責任”
1月11日 21時36分
(裁判官)土地に建物が建つまで秘書から経過報告はなかったのですか?例えば建築が始まったとか登記されたとか。
(小沢元代表)報告というよりも建物ができれば秘書が住むからそういう現象で分かります。引っ越しとか。
(裁判官)石川に4億円を渡したあと、お任せになっていたと言うが、秘書に全面的に任せていた場合、仮に秘書が不相当なことをして大きな損失が出たりとか、誤って違法なことをやって監督責任に問われるおそれがあるのでは?
(小沢元代表)秘書がそういうことをやるのはまったく頭になかった。何か不祥事が起きたとか、金がなくなったとか、持って行ったとか、自分の範ちゅうのことで、自分が使っていた人間なので不徳の致すところというしかない。私の責任のことだと思います。
(裁判官)収支報告書の提出前に見て、確認したり口頭で報告を受けていなかったというが、政治団体の責任者が責任監督を怠ったら処罰される。政治資金規正法も記入に誤りがないよう求めていることに議員の立場では天下国家だけではなくて、政治団体の代表者としての責務もあるが?
(小沢元代表)当然あると思います。ただ、実態論として、ややこしい事務ではなくて、この人物なら正確にやれるとしてやってもらっているので、いちいち注意はしなかった。
(裁判官)その程度のものだからいったん目を通すとか口頭で報告を受けるとか、煩雑なことではないと思うが?
(小沢元代表)自分の責任を逃れるために言うわけではないが、収支報告書に目を通す議員はほとんどいないと思う。しっかりやれとお叱りを受けるかもしれないが、いちいち目を通す必要はないという意識だった。
(裁判長)石川さんに4億円を用立てると答えたときに、いつごろ用立てるとか話をしたのですか?
(小沢元代表)まったくしていません。手持ちがあったので、必要なときにもらえると。
(裁判長)石川さんらもそういう認識か?
(小沢元代表)僕が用立てるといったから彼らもそういう認識だったと思います。
(裁判長)売買が10月5日に決まって、10月29日に実行することになっていた。石川さんは10月29日には少なくとも代金が必要なことを知っている。代金が必要になる時期について、石川さんから話はなかったか?
(小沢元代表)ありません。私が了解した以上、大丈夫だと彼らは思っているから。
(裁判長)陸山会が不動産を買うかどうか、最終的には小沢さんの決済が必要か?
(小沢元代表)はい。
(裁判長)購入にゴーサインを出したあと、不動産を契約した報告も一切なかったか?
(小沢元代表)はい。
(裁判長)秘書は報告するとも考えられますが?
(小沢元代表)報告しない理由は考えられませんが、用立てるといったことを彼らは分かっているので、あとは任せるということですので、それを彼らは十分分かっているということです。
(裁判長)不動産契約の実行については報告を受けていないですか?
(小沢元代表)そういう記憶はありません。
(裁判長)銀行の融資の書類について一点確認したいことがあります。小沢さんの個人名義で融資を受けることは分かっていましたか?
(小沢元代表)はい。手形に名前を書いたので。
(裁判長)どうして陸山会で融資を受けないのか、疑問に感じませんでしたか?
(小沢元代表)それは感じませんでした。任せていたことと、自分自身手形を書いて債務者になったこともあり、何も疑問を感じませんでした。
(裁判長)年末に政治団体の経理状況について報告を受けているということですが、時間はどのくらい?
(小沢元代表)ほんのわずかの数分のことと思います。
(裁判長)陸山会以外にも各団体分の報告を受けるのですか?
(小沢元代表)トータルとしてうまくいっているかどうかの会話があります。
(裁判長)各年末ともそういう方法でやるのですか?石川さんか、池田さんに変わったが?
(小沢元代表)池田になったときにあいまいなところがあったので、そのときには「それくらいは分かっていないとダメ」と言って、その結果、彼が再計算したのでしょうが、メモにして持ってきたことはありました。
(裁判長)それは池田さんに代わって最初の年?
(小沢元代表)最初か2年目か分かりません。
(裁判長)年末の報告の際に別のこと、団体が個人分を立て替えた分の報告することがありますね。それは時間はどのくらいかけるのですか?
(小沢元代表)たいした時間ではない。飲食代や出張代など、個人で支払うべきものと後援会で払うべきものとを分別して、私の分は私がお金を出すと、そんなに長時間かけることもなかった。
(裁判長)1年分やるわけですか?
(小沢元代表)1年か、半年かは分かりませんが。
(裁判長)大久保さんが陸山会の会計責任者だという認識はありましたか?
(小沢元代表)はい。
(裁判長)会計事務について大久保さんが、どういう役割か、一切関与していないという認識を持っていたのですか?
(小沢元代表)本人と話していたわけではありませんが、たぶんやっていないという認識はありました。実務は石川か池田だろうと思っていました。
(裁判長)以前からそういうことになっていたのですか?
(小沢元代表)そうなっていたことが多かったと思います。
(裁判長)収支報告書は、最後に会計責任者が署名することになっていますが、大久保さんではなく、石川さんや池田さんが書いていたということがあったといいますが、どう考えますか?
(小沢元代表)この間、それを示されて分かりましたが、決していいことだとは思いませんが、実態としては公正にできていれば、それほど、とがめだてすると言うことではないという認識です。


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小沢氏裁判(29)何ら不正ない
1月11日 21時36分
(裁判長)確認書の件ですが、土地を購入した際ではなく、あとで作らせたという認識だということでよろしいですね?
(小沢元代表)はい。
(裁判長)その際、担当者にどういう指示をしたのですか?
(小沢元代表)「最初から作ることになっていたのに、なんで作っていないのか」ということは言ったと思います。
(裁判長)確認書は、関係団体と個人の資産をしゅん別するものですよね。秘書を厳しく叱責するようなことはありましたか?
(小沢元代表)叱責というほどではないですが、なんで作っていないのかということは言っただろうと思います。ただ、確認書は疑念を持たれないように、われわれが積極的に作ったものですので、作っていないことが分かった段階で作ってもいいものですので、忘れていたからといって厳しく叱責するものではありません。
(裁判長)今回の事件では、平成22年1月に石川さんが逮捕され、その前にも陸山会を巡って様々な報道がありましたが、それは把握していましたか?
(小沢元代表)まぁ、まぁ。
(裁判長)報道されたときには石川さんから経理処理の方法について報告は受けていないということでしたが、報道のあと、石川さんを呼んで経理処理について詳しく説明を求めたことはありませんでしたか?
(小沢元代表)一連の事件については、私も事務所も何ら不正はありませんし、なぜこうなるのかと強く思っていました。収支報告書に関しても石川や池田がきちんと正確に報告していると信じていましたし、そのことについては、弁護士ときちんとやっていると報告を受けていましたので、やましいことはありませんし、特別、石川や池田を呼んだりはしませんでした。
(裁判長)今回の事件で、石川さんたちが、政治状況を考慮して深沢の土地の登記を平成16年から平成17年にずらしたと証言しています。深沢の土地の登記をずらすという秘書の行動についていまはどう思っていますか?
(小沢元代表)私も秘書も申し上げましたが、彼らは彼らなりに、少しでもマイナスにならないように、よかれと思ってやったことだと思います。収支報告書についても、きちんとやっていますので、彼らに対して叱るというたぐいの感情は持っていません。最後に、小沢元代表側の弁護士と検察官役の指定弁護士がそれぞれ質問しました。
(弁護士)総選挙の際に、同志の議員に500万円ずつ渡したと証言されていますが、領収書はもらっていますか?
(小沢元代表)もちろんです。きちんともらっています。
(弁護士)それは、陸山会宛の領収書ですか?
(小沢元代表)そうです。
(弁護士)小沢さんは、経理や会計の経験はあるのですか?
(小沢元代表)ありません。
(弁護士)それでは収支報告書を見て正しいか、間違っているか判断できるのですか?
(小沢元代表)私は書式もわかっていませんので、ポンと見せられても分かりません。
(弁護士)深沢8丁目の土地は、平成17年1月に本登記がされました。確認書を後から作ったのは平成19年2月、そして平成22年4月に検察官から調べを受けましたよね?今から考えると、5年前の土地購入について、3年前に確認書を作ったということです。それを正確に思い出せたのですか?
(小沢元代表)私の頭の中には、1つは、確認書を念のために作ろうということでスタートした。確認書があるものという意識が頭の中にはあったと思います。あとになって、公開するとき作っていないものがあることが判明したので、そのときに作ったものもあったわけでございまして、そのへんの年月日、行動についてはっきりした記憶はなかったと思います。
(弁護士)確認書は、権利とか義務とか発生するものではないから、あえて特別ごまかすという意識はないのではないですか?
(小沢元代表)確認書は契約書でちゃんとやっているもので、作る必要はないが、念には念を入れて私どもの積極的な努力でやろうということで確認書を作ろうということを始めたわけで、自分としては、その都度できているものと思い込んでいましたが、たまたま作っていないものもあるということで、公開のときに作っていました。それを忘れていたというのは、その時点ですぐ作ればよかったが、きちんとしてくれていれば、とやかく言われる筋合いはないと思っています。
(指定弁護士)あなたの銀行の口座の預金の出入りが尋ねられている。個々のものに記憶はありますか?
(小沢元代表)具体的行為の記憶はありませんが、そこからかなりの額の金額を引き出したのは覚えています。
(指定弁護士)弁護士に開示している出入金の元帳示します。口座番号分かりますか?
(小沢元代表)分かりません。
(指定弁護士)16年10月の分を見てもらえば分かると思います。
(弁護士)小沢元代表本人が見たこともない書類を、証拠申請されていない、公判前整理手続きで出ていない書類を出すことは、賛成していない。
(指定弁護士)では、弁護士が不同意なのであれば撤回します。
(裁判長)それでは終わりました。元の席に戻ってください。

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    ■ 小沢一郎氏の裁判 〜江川紹子さん傍聴記 --> こちら

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