憲法 中部9県・立候補予定者に聞く  参院選アンケート 2007.6.18

  戦争はいやだ!を伝えてくれる候補者  民主党だからといって諸手を上げて支持できない

中日新聞2007.6.18からの抜粋した
※ お断り ※
管理人の判断で、明確に憲法9条を守る主張の候補者は水色で区別した。
また、9条だけは変えない主張はうすい水色にした。

部分的に9条1項だけを守るとか、同2項をあやふやにしている候補者は水色からバッサリ除外した。というのは、わざわざ9条を聞いているのにまともに答えられないものは「国会議員になる資格はない」という考え方でこの表を作っている。


愛知(3) カッコ内の数字は定数
立候補予定者 憲法改正を争点にすべきか 今の憲法を改正した方がいいと思うか 1項で戦争放棄、2項で戦力不保持をうたった9条はどうすべきか 9条以外で変えた方がいい部分(条文)は
鈴木 政二(59)自現 すべきだ
戦後体制の見直しを進める中で、その頂点に立つのがが憲法である以上、改正も争点になるべきだ
思う
改革を進めて時代を切り開くうえで、国の最も根幹をなす憲法の改正は避けて通れない
答えられない
政府の安全保障の懇談会が設置され、政府の一員という立場上、結論に予断を与えるようなことは言えない
環境権や知的財産権などの新しい人権、私学助成も加える
大塚 耕平(47)民現 思う
改革を進めて時代を切り開くうえで、国の最も根幹をなす憲法の改正は避けて通れない
思う
財政条項や環境権、プライバシー権など新しい基本的人権といった新たに加えるべき項目があるから
その他
平和憲法の象徴として守るべき条文。同時に現実に存在する自衛隊の憲法上の位置づけなどを整理しなければいけない
地方分権に関する部分を改正。財政条項や新しい人権を加える
谷岡 郁子(53)民新 すべきだ
現政権は憲法を守らず、国民の権利を後退させようとしている。その政権下で改憲するのか、議論しなければいけない。
思わない
国民の自由や権利をしっかりとうたっている憲法を変える必要はない。変える前にしっかり守れといいたい
変えない
自衛隊は国内で国民の命と財産、自由を守る存在。国連による正規の派遣以外は違憲。自衛隊の海外派遣は、国連の正規の平和維持活動に限定すべきだ。
イラクへの派遣は国連の正規の承認を得ていないから、即刻撤収すべきだ
なし
山本  保(58)公現 どちらとも言えない
憲法改正は必要だが、今すぐ、どうするという議論ではない。少子高齢社会に向けた国づくりの方が急務
思う
環境権やプライバシー権を新たに保障する。教育についても「一人一人の能力を最大限に発展させる」という条文すべきだ
変えない
9条は国際関係の基本となる条文。自衛隊は国連に協力する部隊。国際紛争に巻き込まれないように歯止めをかける。平和貢献のための派遣であり、違憲ではない。北朝鮮には、外交努力で日本を攻撃するメリットはないことを伝える
環境権やプライバシー権などを加える
八田ひろ子(61)共元 すべきだ
安倍首相は憲法、とりわけ9条を変えようとしている。9条を守れという声を届ける国会議員を選ぶことが大事

思わない
戦争をしないため、外国への武力行使をしないための憲法は、世界中で日本だけ。守らねば
変えない
自衛隊を海外派兵している現状は違憲。9条があるにもかかわらず、自衛隊は米国の掃討作戦の支援しかしていない。日米安保条約は平和的になくす。北朝鮮とは6カ国協議を踏み台に、両国の友好関係をどう構築するかだ
なし
平山 良平(59)社新 すべきだ
9条2項を変えられたら、自衛隊が米軍と一緒に戦争に参加し、日本国民にもいろんな危機が訪れる。その瀬戸際だから
思わない
日本は戦後、現憲法があったからこそ一人も戦死者が出なかった。経済発展も戦争をやらなかったからこそできたこと
変えない
自衛隊の海外派兵は違憲。自衛隊が銃武装をしてイラクへ行っても喜ばれるはずがない。北朝鮮には韓国と同じ太陽政策で、平和外交を進めるべきだ。植民地支配の清算を少なくとも日韓条約並みに行い、交流を深める
なし
荒川厚太郎(62)諸新 すべきでない
緊急課題ではない
思う
米国に押しつけられた憲法で、植民政策の一環と思うから
変える
日本を守るためには交戦権は必要だし、米国に関係なく独立独歩で行動できる軍隊が必要だ
形骸(けいがい)化している25条の「最低限度の生活の保障」を強化
柘植 雅二(52)諸新 すべきだ
戦後体制は憲法を含め、日本を弱体化するものだから
思う
原文は英語の占領憲法を破棄し、日本の国柄に合った憲法を制定すべきだ
変える
今の憲法自体を破棄すべきだが、自衛隊は独立国家である以上、国軍に位置づける。自衛隊を正規の国軍に位置付け、国民の生命と財産を守れるようにする
全部変える。すべて破棄し、米国製の憲法は米国に返す
兵藤 高志(45)無新 すべきだ
施行60年がたち一度も改正されていないから、今の社会に合わない部分が出てきていると思う
思う
今の社会に合わない部分は「悪い部分」。だから改正すべきだ
変える
北朝鮮、中国といった近隣諸国の脅威があり、領海を守るために軍隊を認める改正をすべきだ。核を持てとまでは言わないが、今の自衛隊以上の軍備が必要ではないか
環境権の新設

岐阜(2) カッコ内の数字は定数
平田 健二(63)民現 すべきでない
国民投票法が成志し、3年かけて議論される。その間にもう一度参院選や衆院選があり、その際の課題になる
思う
教育に対する国の責任を明確にする。自衛隊は国民的議論をした上で今の実態に即するようにする必要がある
その他
1項は変える必要はない
環境権や地方分権、首相の権限の追加
加藤 隆雄(58)共新 すべきだ
安倍首相が争点にすると言っている。言われて立ち向かわないわけにいかない。受けて立ち、安倍政権の狙いを打ち破る
思わない
今の憲法は盤石。特に前文は素晴らしい。加憲論は争点をぼかし、9条を変える道具にされてしまう
変えない
9条は、戦争という過ちを繰り返さない人類の到達点を体現している。
自衛隊は違憲だが、守られていると思っている国民の気持ちがある。災害時など非軍事面で国際貢献できる。北朝鮮問題は6カ国協議の場で解決していく
なし
藤井 孝男(64)無元=自公 すべきだ
国民投票法が成立し、3年後には憲法改正案を発議できる。今後、広く憲法改正に向けた国民的議論を深めたい
思う
現在の憲法は現実にそぐわない点も出てきている。50年後の世界や日本を見据え、議論を積み上げたい
変える
北朝鮮の核武装や中国の軍拡、テロなど国際社会の緊張は高まっており、安全保障の観点から変える時期にきている。わが国が「平和立国」であると宣言した上で、独立と安全を守るために自衛力を保持する規定に改める
地球環境保護や公教育に対する国の責任など

三重(1) カッコ内の数字は定数
小野崎耕平(37)自新=公 すべきだ
国民投票法成立で憲法の議論はすでにスタートしているから。争点にすべきだが、国民の関心の高まりが感じられない
思う
古すぎる。現実と合わなくなってきた。時代に合った新たな国民の権利などを加えるべきだ
変える
戦争放棄、非三核3原則、専守防衛は維持しながら、抑止力としての戦力保持を明文化する
地方分権や生命倫理、環境権、犯罪被害者の権利
高橋 千秋(50)民現=国
どちらとも言えない
憲法について考えることは大変重要だが、選挙の慌ただしいムードの中で論じるべきものではない
分からない
日本が戦後、戦争に巻き込まれなかった要因になった9条は守る。ただ、時代に即して書き加えることは必要かも
変えない
自衛隊は否定しない。9条で戦争をしないと宣言していることが、すべての抑止力になる
環境権など。首相の直接投票制も議論していい
中野 武史(33)共新 すべきだ
安倍首相が公約に掲げている以上、受けて立つ。改憲の目的が「毎外で戦争をする国」づくりにあることを訴える
思わない
軍事大国が世界を支配するのではなく、日本は9条を生かした平和の国際貢献を強めるべきだ
変えない
自衛隊は違憲の存在。海外派兵は中止する。6カ国協議など話し合いを通じて解決を図る
なし

静岡(2) カッコ内の数字は定数
牧野 京夫(48)日新 どちらとも言えない
憲法改正も争点の一つだが、国民の関心が高いのは社会保障。制度の確立が一番求められていると思う
思う
現憲法では地方税の課税権もない中央集権そのもの。地方自治体の裁量権を明記。行政権と立法権は自治体に付与すべきだ
変える
戦争放棄の1項はそのままで戦力不保持の2項だけ変え、自衛のための交戦権は認める
前述の地方自治の条文は改正すべきだと思う
榛葉賀津也(40)民現 すべきでない
現在の重要な課題は年金など。また、改正案の3年間凍結を考えれば、参院選の争点にはふさわしくない
思う、思わないはどれにも当てはまらない。
時代に応じて変化することを禁ずるべきではないが、今は問題点を議論する時臨
その他
前述と同じ。ただし平和憲法、つまり平和主義や専守防衛の理念は堅持しなくてはならない
なし
平賀 高成(53)共新 すべきだ
政権が争点として挙げているので受けて論戦する。9条を改悪しようとしており、重大な問題
思わない
憲法があってこそ戦後60年間戦争をしなかった。戦争をやるために変えるのは認められない
変えない
9条こそ国づくりの中心に据えるべきだ。現実が乖離(かいり)しているから憲法を変えるという議論は本末転倒。憲法から外れた現実を変えるべきだ。
自衛隊は違憲。憲法に基づき、外交努力で解決すべきだ
特にない。今の憲法で現実の問題はカバーできる
木部 一(42)無新 すべきでない
権力を縛るための憲法改正を、党派の争いの中で進めるのは危険。国民的議論の進展が前提だ
思う
現在の憲法は解釈に委ねられ、権力をコントロールする機能を失っている。現実に即して条文を書き換える必要がある
その他
現状で「自衛隊は軍でない」と言うのは詭弁(きべん)にすぎない。自衛のためには、自衛隊のはかにも手段がある。有事の際に国民がどの手段を選択するのか議論が必要では
国民の義務を記載することが正しいが疑問

長野(2) カッコ内の数字は定数
吉田 博美(58)自現=公 すべきでない
今の状況からいって生活の問題の方が先
思う
外国では憲法修正は一般的で、時代に即したものに改める
変えない
平和憲法の理念は守るべきだ。自衛隊は国の安全のため必要であり、何らかの形で存在を明記する
私学助成の禁止を改める。プライバシー権や環境権を新設
羽田雄一郎(39)民現
すべきでない
今はまず身近な生活の問題を解決すべきだ
思う
国民との話し合いを進め、現状と合っていない部分や、解釈があいまいな部分を分かりやすい言葉に改める
その他
平和主義や非核3原則などは堅持すべきだが、条文の表現のあり方には議論の余地はある
なし
中野 早苗(59)共新 すべきだ
国民投票法が成立し、具体的な改憲手続きが決まったから
思わない
戦争を二度と起こさないために9条の精神を変えてはならない
変えない
戦争を二度と起こさないために、9条の精神を変えてはならない
なし
中川 博司(49)社新 すべきだ
本来は「格差」だが、安倍首相が憲法改正を争点と言っているので受けて立つ
思わない
憲法の理念を実現させるのが政治の役割。現実と乖離(かいり)しているからといって憲法を変えるのは本末転倒だ
変えない
防衛力を超えて、イラクまで戦争に行くというのは完全な違憲。北朝鮮とは、あくまで対話による平和的な解決を目指すべきだ
なし

滋賀(1) カッコ内の数字は定数
山下 英利(54)自現 すべきでない
どうすればよいかを国民全体で議論すべき話。選挙の争点にはなじまないから
思う
自主憲法を制定したほうがよいと考えているから
変える
9条の1項を残し、2項を改正する
改正の手続きを定めた第9章車。規定が厳しすぎる
環境権やプライバシー権を条文化する
徳永 久志(43)民新=国 すべきでない
年金、医療、教育など市民の生活が壊れかけている時に、憲法改正に政治が血眼になる必要性はない
思う
憲法制定時に想定していなかった問題、例えば環境権などを明記する必要がある
変えない
海外派兵は何を目的に派兵するのかなど、政策意図との関連で判断する。北朝鮮対応は暴発を阻止する観点からも、国際的枠組みなどを活用して外交的努力を行う。現行でも自衛隊は合憲と考える
なし
坪田五久男(48)共新 すべきでだ
安倍首相が任期中の改憲を主張し、民主、公明両党も「創意」「加憲」など改憲を主張する中、その是非を問うのは当然
思わない
戦争を否定した9条はじめ、国民主権、国民の生存権など、現在および将来においてその生命力が輝いている
変えない
9条は21世紀の日本と世界で、ますます力を発揮する。自衛隊の海外派兵はただちに中止し、自衛隊は段階的に解消する。北朝鮮問題は外交、話し合いによる解決を目指し、東北アジアの平和機構を築く努力をする
私学への助成、最高裁判事の信任の仕方を変える

福井(1) カッコ内の数字は定数
松村 龍二(69)自現 すべきでない
小泉改革が否定したような、国民の生活に密着した課題を取り上げるべきだ
思う
悩ましいが、一応
変える
平和の理念は変えないが、2項は自衛隊の現状に合わせて変えるべきだ
なし
若泉 征三(61)民新 すべきでない
一度の選挙だけで結論を出す問題ではなく、十分議論すべきだから
思わない
成立した国民投票法には、最低投票率が明記されていないなど問題が多い
変えない
唯一の被爆国であり、悲惨な戦争の体験がある国として、戦争放棄を各国に訴えていくべき立場にある。自衛隊は国民の生命、財産を守ることに活動を限定し、実情に合わない点は解釈変更で対応する
なし
山田 和雄(39)共新 すべきでない
格差拡大の方が問題。政府は若者の労働条件を改善する努力が足りない
思わない
足すことも引くことも必要ない。
プライバシー権や環境権などが挙げられるが、現在の条文の枠内で保証できる
変えない
自衛隊の存在を含め派遣は違憲。現状に憲法を合わせるのではなく、理想的な方向に現状を変えていくべきだ。北朝鮮問題は国対国の話し合いによる外交的解決を目指す必要がある
なし

石川(1) カッコ内の数字は定数

矢田 富郎(57)自新
どちらとも言えない
今参院選に限らず、今後の解散総選挙でも争点になるはずで、まだ具体的な論点が整理されていない
思う
60年経過して時代に合わない部分もある。ただ、国民主権や基本的人権、平和主義などは堅持すべきだ
変えない
理念は変えないが、戦力不保持と自衛隊の存在の矛盾部分は改正するか、新たな項目を新設する必要がある
環境権やプライバシー権、犯罪被害者の権利などを加える
一川 保夫(防)民新 すべきでない
時期尚早。もっと議論を尽くしてら取り上げるべきだ
思う
ただし条件付き。よく議論をした上で改正すべき点があれば改正すべきと思うから
その他
9条の精神は残すべきだが、条文の解釈が分かれる。変えるなら解釈が分かれないよう文章を工夫すべきだ。現行の9条でも自衛隊の国際貢献は可能。国連決議に基づく海外派遣なら制裁のための武力行使、自衛活動は可能と考える
地球環境保全義務、選挙の投票行動促進、家族尊重などを加える
近松美喜子(53)共新 すべきだ
安倍首相が憲法を変えると公言しており、参院選の結果は改憲発議に影響する。戦争か平和かを問うくらい重大なテーマだ
思わない
戦争放棄をうたっており、20世紀の戦争をくぐり抜けて人類が到達した理想の憲法。国際的にも評価されている
変えない
海外派兵はやめるべきだ。国際貢献は軍事以外でもさまざまな分野でできる。北朝鮮問題は対話で道を切り開くべきで、外交ルートの確立で話せる状況をつくるのが政治の役割。そもそも北朝鮮は日本を攻撃できる状態にないと思う
なし
浜崎 茂(39)無新 すべきでない
平和憲法を変える必要はない
思わない
平和憲法が今の日本を築いている
変えない
いずれにしても政府が交渉能力を高めることで解決していくべきだ
なし

富山(1) カッコ内の数字は定数
野上浩太郎(40)自現=公 すべきだ
国の姿を物語るのが憲法。国民投票法も成立し、国民と議論を深めるのは大変重要
思う
現行憲法の制定から長い年月がたち、国を取り巻く状況が大きく変化している。新しい時代に合う憲法にしなこいといけない
変える
1項の戦争放棄は変えず、2項で自衛隊の存在と国際平和への貢献を明確に位置付ける
環境保全、地方自治、公の秩序
泉野 和之(50)共新 すべきだ
9条と25条を守るかどうかが問われている。改意勢力が変えると言っているので、対抗しなければならない
思わない
9条は日本の宝。60年間、日本人が他の国の人を戦闘で銃で撃ったことはなく、国民に戦死者も出なかった
変えない
自衛隊は達意だが、国民的な合意に基づいて存在するのだからすぐになくすわけにはいかない。北朝鮮が攻めてきた場合は、自衛隊の戦闘力を用い、国民の財産と命を守るために働いてもらうのは当然だが、海外派兵は言語道断だ
なし
森田  高(39)無新=民社 すべきでない
制度疲労を起こして今の時代に対応できていない社会保障制度を放り出してまで、憲法の問題に執着すべきでない
思わない
現時点で改正が必要だとは思わないが、生存権や基本的人権、暮らしを助ける部分について議論するのは当然あって良い
変えない
戦後の復興や繁栄は平和主義を貫いたことがもたらした。今の憲法でも自衛権は当然あり、それに基づいて自衛隊も存在すべきだ。海外派遣はあくまで復興支援に限定。北朝鮮への防衛は、現行憲法と日米安保の枠内で十分可能だ
なし

他のページへのリンク:
● 戦争させない党って、どこ? 9条ネット、社民党、共産党 2007年07月26日
● 参院選候補者の主張 ・・・憲法について 2007年06月18日
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