三井環・元高検部長が出所 収賄罪1年3カ月ぶり
2010.1.18 11:30
捜査情報漏洩(ろうえい)の見返りに元暴力団組員から接待を受けたとして収賄罪などに問われ、懲役1年8月などの刑が確定、服役していた三井環・元大阪高検公安部長(65)=懲戒免職=が18日、刑期を満了し、静岡刑務所を出所した。平成20年10月に収監されていた。
三井元部長は14年4月に大阪地検特捜部に逮捕される前、検察の調査活動費の不正流用について実名での告発を準備。一、二審で「口封じの立件で公訴権の乱用だ」と無罪を主張したが認められず、上告も退けられた。
一、二審判決によると、三井元部長は大阪高検公安部長だった13年、捜査情報の見返りに元組員から飲食などの接待を受けた。二審大阪高裁判決は検察の裏金づくりを一部認定したが、最高裁決定は触れなかった。
元大阪高検部長・三井被告の実刑確定へ、最高裁決定
2008年8月29日
捜査情報を得ようとした元暴力団組員から飲食や女性の接待を受けたなどとして、収賄や公務員職権乱用などの罪に問われた元大阪高検公安部長・三井環(たまき)被告(64)の上告審で、最高裁第二小法廷(中川了滋裁判長)は、被告の上告を棄却する決定をした。27日付。懲役1年8カ月、追徴金約22万円の実刑が確定する。 三井被告は02年4月に大阪地検特捜部に逮捕された当時、検察庁の調査活動費が裏金として飲食などに流用されている疑惑を実名で告発しようとしていた。そのため、「口封じのための逮捕だった」と無罪を主張していた。